日本経済団体連合会は5日までに地球温暖化政策についての考えをまとめ、発表した。
政府に対しては「地球温暖化政策に関してエネルギー政策と表裏一体の関係にあることを踏まえ、2020年のエネルギーミックスを固めたうえで、温室効果ガスにかかる2020年の目標を決定する必要がある」としたうえで、11月に予定されている第19回気候変動枠組条約締約国会議(COP19)では目標値を示さずに「エネルギー政策が固まり、将来の原子力発電の稼働状況が見通せた段階で、わが国の2020年の目標を改めて提出する旨を表明すべき」としている。
不確定要因が多いことを理由に2020年の目標数値に幅を持たせた場合、かえって国内外の信頼を損ないかねないなどを理由にあげている。
日本経済団体連合会は同時に「イノベーションの阻害要因となる地球温暖化対策税や再生可能エネルギーの固定価格買取制度は早急に抜本的に見直すべき」と主張した。
また「安全性が確認され、地元の理解を得た原発の着実な稼動に取り組む必要がある」と原子力規制クリア分の原発は早期に再稼動すべきとしている。経団連が従前から主張していることを、ここでも改めて主張した。
経団連は地球温暖化対策では日本の技術、製品、ノウハウを海外でも普及させ、地球規模での温暖化対策の推進を図るべきとし、環境エネルギー技術革新計画に基づく具体的なロードマップの作成を民間と共有して重点分野で集中的に革新的技術開発を進めることが必要とも提言。「国として確保する政府研究開発投資額を含め、具体的な推進策を国際的に示すべき」などとした。(編集担当:森高龍二)