デンソーがインドネシアでの自動車生産拡大対応で新工場建設

2012年09月12日 11:00

 デンソーが、インドネシアにおける自動車生産の拡大に対応するため、インドネシア西ジャワ州ブカシ県に新工場を建設すると発表。新工場は2014年2月から稼動開始し、エンジン制御ECU、VCT(Variable Cam Timing/可変カムタイミング)などのエンジン制御関連製品、スターター、オルタネーターを生産する予定だという。

 デンソーは1975年にデンソー・インドネシア社を設立し、40年近くインドネシアでの事業を実施。現在は、カーエアコン、ラジエーター、スパークプラグ、フィルターなどを2工場(スンタ工場・ブカシ工場)で製造しており、新工場は、3番目の工場となる。投資額は約1兆400億ルピア(約94億円)で、従業員数約1300人を計画している。

 インドネシアをアジアの成長市場と位置づけ、新工場建設等・生産能力を増強することで、現地生産比率を引き上げ、顧客対応能力向上を図っているデンソー。そのインドネシア中央統計局の発表(8月6日)によると、2012年第2四半期の実質GDP成長率は前年同期比6.4%となり、第1四半期の6.3%を上回っている。しかし6月の貿易収支は3カ月連続の赤字と輸出が鈍化し、民間消費と政府消費も伸び悩んでいるという。インドネシア経済がどこまで堅調さを維持できるのか、注目の集まるところであろう。