【今週の振り返り】ドル円100円超えで1079円も大幅上昇した週

2013年11月16日 20:11

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183円高、318円高。21円安で充電した後は309円高、289円高で越すに越されぬ15000円を突破

 前週末8日のNYダウは167ドル高。10月の失業率は7.3%に上昇したが、非農業部門雇用者数の増加数が20万4000人と大幅に伸び、市場予測の12万人増を7割も上回った。9月の増加数も16万3000人に上方修正された。16日間の連邦政府機関閉鎖の影響で落ち込む予想が多かっただけにポジティブサプライズで、これだけ良いと量的緩和縮小開始早期化懸念も吹き飛ばし、ドルは99円台まで高くなった。午前中にミシガン大学消費者景況感指数が予想外の悪化をみせマイナス圏にタッチする場面もあったが一時的で、午後は引けにかけてさらに値を切り上げた。11日朝方の為替レートはドル円は99円台前半、ユーロ円は132円台前半になっていた。

 日経平均は184.68円高の14271.48円と大きく上昇して始まるが、早々と14300円にタッチしても定着せず徐々に下げる展開。為替のドル円が円高方向に進み一時99円を割り込んだためで、14240円まで下げたところで切り返し午前10時台には11280円台まで戻るが長続きせず、14250円前後のもみあいが前引けまで続いた。後場はドル円が再び99円を割り込んだため14208円まで下げるが、14200円は割らず底は堅い。その後は再び14250円近辺の小動きで推移する。

 上海などアジア市場が軟調で、TOPIXの上昇幅は+10を超えられず新興市場も弱含み。大引け前に上げ幅が200円を超えたが、少し上がれば戻り待ちの売りが出るこの日のパターンを最後まで繰り返し、終値は183.04円高の14269.84円だった。好条件が揃ってもこの程度の上昇にとどまり、需給の悪影響はまだ大きい。TOPIXは+9.23の1185.65に抑えられた。売買高は21億株、売買代金は1兆7175億円で、依然として薄商いが続く。

 東証1部33業種別騰落率はプラス21業種に対してマイナス12業種で、全面高とは言いかねる状況。プラスのセクターの上位は化学、情報・通信、保険、金属製品、医薬品、銀行など。マイナスのセクターの下位は鉱業、空運、電気・ガス、海運、その他金融、ゴム製品などだった。

 11日のNYダウは21ドル高で小幅続伸し史上最高値更新。「ベテランズ・デー(復員軍人の日)」の銀行休業日で債券市場は休み。NY証券取引所は休場ではなかったが、市場参加者が少なく決算や経済指標のような材料もなく、8日と比べて売買高34.7%減の薄商いだった。12日朝方の為替レートはドル円は99円台前半、ユーロ円は133円近辺で、ユーロは前日よりも高くなっていた。

 日経平均は20.03円高の14289.87円と小幅高で始まる。14300円台に何度もタッチしても定着しない状況が一変したのは午前9時30分すぎで、為替の円安進行に伴い先物主導で一気に上昇し14400円にタッチした。14400円前後でしばらくもみあった後、10時台に2段目の上昇で14475円まで上げ、ドル円は一時99円50銭を突破した。その後は円安が落ち着き14400円台で徐々に値を切り下げるが、11時頃に3段目の上昇で14538円まで一気に上昇し前引けも14510円で、ドル円は99円60銭に迫っていた。日経平均の14500円台は11月で初めてで、TOPIXも節目の1200台を回復した。