何故か愉しそうに見えるエクステリア。MINI COOPER Sは全長×全幅×全高3850×1727×1414mm、ホイールベース2495mm。搭載するパワーユニットは、192psを発生する2リッター直列4気筒ツインターボエンジン。
「クラシック・ミニ」といえば、英国のブリティッシュ・モーター・コーポレーションの技術者だったアレック・イシゴニスのチームが設計し1959年にデビューした“あの小さなクルマ”だ。以後、2000年まで、生産する会社の名は幾度も変わったが、クルマの基本的なカタチは変えずに40年以上も生産された。
このクラシック・ミニは、現在の軽自動車よりも小さい、全長3mほどの小さなボディながら大人4人が乗れるクルマで、当時の小型大衆車として革新的なメカニズムが詰まっていた。ボディは2BOX、エンジン横置きの前輪駆動と現代のコンパクトカーの基本レイアウトが採用されたのだ。
そのミニが独BMW傘下となり2001年に初代NEW MINIをデビューさせる。もう“小さいクルマ「MINI」”とは言えないが、出自を彷彿とさせるエクステリアから“愉しそうな”雰囲気が感じられた。
今回、東京モーターショーで日本初公開された3代目となる「THE MINI」はCOOPERとCOOPER Sの2グレードだ。もちろん後車がMINIのホッテストモデルである。新型は、誰が見てもMINIだと分かるエクステリア。逆に言うと、「どこが変わったのか分からない」という声も出そうなほどだ。だが、新旧モデルを並べると明らかに新型「THE MINI」は進化している。しかしながら、BMW傘下になってもMINIが持ち続ける“愉しげクルマ”というスタンスは失っていない。否、ますます増した。
ホットモデルMINI COOPER Sのディメンションは全長×全幅×全高3850×1727×1414mm、ホイールベース2495mm。車両重量は1160-1175kg。搭載するパワーユニットは2リッター直列4気筒ツインターボで、出力192ps(141kW)/4700-6000rpm。最大トルク28.6kg.m(280Nm)/1250rpm。足元を支えるタイヤ&ホイールは、195/55R16+6.5J×16インチアルミホイールだ。トランスミッションはマニュアルとオートマティックを用意する。
新型THE MINIのポイントはその装備。インパネ中央に8.8型ワイドディスプレーを装備すれば、リアビューカメラの映像やMini Connectedとそのアプリをスマートフォンを接続することも出来、センターディスプレーからFacebookなどを操作可能。ヘッドアップディスプレーは、フロントウィンドウの透明部分に速度、ナビゲーション情報、選択しているFM局などのドライビング必要な交通・車両情報を映し出すため、ドライバーの視線移動が軽減される。ETC車載器はルームミラーにインクルードしている。
これだけの動力性能と豊富な装備を詰め込んだMINI COOPER Sの燃費は、5.2リッター/100km、つまり19.2km/リッター。相当に優秀である。(編集担当:吉田恒)