海外の経済指標は、16日は中国の12月のHSBC製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値、フランス、ドイツ、ユーロ圏の12月の製造業・サービス業購買担当者景気指数(PMI)速報値、ユーロ圏の10月の貿易収支、アメリカの12月のNY連銀製造業景気指数、11月の鉱工業生産、設備稼働率、10月の対米証券投資、17日は英国の11月の消費者物価指数(CPI)、ユーロ圏の11月の消費者物価指数(CPI)確報値、ドイツの12月のZEW景況感指数、アメリカの7~9月期の経常収支、11月の消費者物価指数(CPI)、12月の全米住宅建設業協会(NAHB)住宅市場指数、18日は中国の11月の70都市住宅価格、ドイツの12月のIFO企業景況感指数、英国の11月の失業率、アメリカの11月の住宅着工件数、建設許可件数、19日はユーロ圏の10月の経常収支、英国の11月の小売売上高、アメリカの11月の中古住宅販売件数、12月のフィラデルフィア連銀製造業景況感指数、11月のCB景気先行総合指数、20日は英国の7~9月期国内総生産(GDP)確報値、アメリカの7~9月期の国内総生産(GDP)確報値、11月の生産者物価指数(PPI)、ユーロ圏の12月の消費者信頼感指数確報値が、それぞれ発表される。
16日にドラギECB総裁がブリュッセルの欧州議会経済金融委員会で証言する。17、18日にアメリカの連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれ、18日の金融政策発表後にバーナンキFRB議長が記者会見を行う。18日はインド準備銀行金融政策決定会合が開かれる。19日にブラジル中央銀行が政策金利を発表。19、20日にEU首脳会議がブリュッセルで開かれる。21日はアメリカ上院の年内審議最終日で、翌日からクリスマス休暇に入る。
アメリカの主要企業の決算は、18日はレナー、オラクル、19日はナイキが、それぞれ発表する予定になっている。
13日は、久しぶりのメジャーSQらしいメジャーSQだった。日経平均は朝一番から急騰、急落を繰り返し、ちょっと目を離したスキに30円、50円平気で動く値動きのダンス。そして仕掛けや謀略が渦巻くハラハラ、ドキドキの「思惑の攻防戦」。TOPIXだけがクールにマイナスを打ち続けていた。だが、ハレの日に思い切りエネルギーを蕩尽したのは前場途中までで、その後は何事もなかったかのようにケの日常が戻っていた。終わってみれば、前場の主役だった値がさ株はまるでカーテンコールを受けるように売買代金上位にズラリと勢揃いし、売買高も売買代金もふだんの倍近い大入りの盛況だった。
これで、いいのである。元気があってよろしい。サラリーマンにたとえればメジャーSQは「会社の忘年会」で、羽目をはずして、隠し芸でも裸踊りでも何でも思い切り暴れてくれたほうがいい。そんな機会に恵まれず、日々悶々としてストレスをため込み、職場で突然キレたりしたら会社は困る。たまったガスは、適当に抜かなければならない。
大暴落の5月23日から現在までの日経平均は、昼間に突然キレて周囲を困惑させるような社員だった。特に夏頃までの症状はひどく、突発的な急落が「何があるかわからない」と株式投資のイメージを悪くした。秋相場で上値を徐々に切り上げている時もそれはたびたび起き、日経平均は「突然キレなければ、ふだんはいい人」だった。
キレる原因は、裁定買い残や信用買い残の数字で示される需給の慢性的な悪さ。これに尽きる。それは半年以上、腸内にたまった宿便のように悪玉菌や毒素を放出し続け、東京市場の体調を狂わせてきた。裁定買い残は12月6日、約4兆円にも達していた。
それが12月13日の「メジャーSQ・大忘年会」でどれだけガス抜きできたのか。宿便はどれだけ排出できたのか。現時点では当日の売買規模で推定するしかない。今年4回のメジャーSQの売買実績は、3月8日は売買高48億株、売買代金3兆9377億円、6月14日は売買高37億株、売買代金3兆3155億円、9月13日は売買高36億株、売買代金2兆7297億円、12月13日は売買高35億株、売買代金3兆7488億円だった。問題は9月13日の売買代金が2兆円台と凹んでいることで、この時にガス抜きが十分できなかったことが秋の需給に影響したと考えると、12月13日の売買代金が3月8日のそれに次ぐほど多くなったのは良いサイン。売買のデータを見ると「ガス抜きは十分できて、需給は改善した」と推測できそうだ。