新車限定で軽自動車税を値上げする意図はどこにある?

2013年12月15日 14:57

 軽自動車というものは、交通のインフラが都市部ほど充実していない地方において必需品といってもいいだろう。だから、成人の家族一人に一台という家庭も珍しくない。軽自動車を生活の足とする人々にとって、軽自動車税の増税は大きな負担になるのかもしれない。

 政府は、軽自動車税を2015年度以降、新車の購入者に対してのみ、現行の5割増税する方向で検討に入った。すでに保有している軽自動車に関しては、従来通りとする。また、来年4月以降、自動車取得税を5パーセントから一律2パーセント下げるとしている。

 ただし、この自動車取得税は消費税率が10パーセントになる15年10月に廃止される予定だ。というよりも、そもそも消費税率10パーセントの段階で自動車取得税を廃止した場合の地方財政への影響回避のための代替の財源として、軽自動車の増税案が浮上してきたのである。それに加えてTPP交渉で米国が軽自動車の税制優遇見直しを迫っていることも背景にあると思われる。

 しかし新車のみの増税とはどういうことであろうか。想定される事態としては、14年度末には、駆け込み需要で軽自動車の新車販売がかなり増えて、その後は一転して、買い控えが起こる。そして、それがどこまで続くは景気次第だろうが、小手先で国民の目を増税からそらせようとしているという感じは否めない。また、増税に対しては公明党の反発が強く、それに自民党が譲歩した結果、新車のみの増税という形に落ち着いたようである。相も変わらず、国民不在の政策である。
 
 自動車課税の見直しは、この軽自動車増税案とは別に、自動車重量税についても検討されている。これは新車登録から11年以上を経過した車両を対象に、0.5トンあたり、最大年1000円増税するというものだ。これは、軽自動車税値上げ後の買い控えを阻止する意味合いも含まれているだろう。その一方、エコカーについては、2回目の車検時の減税幅を現行の50パーセントから75パーセントに引き上げる。要するに、古いクルマはやめて、燃費の良い新型のエコカーに乗り換えましょうと、国は勧めているわけである。

 いろいろな思惑が渦巻く、自動車課税の見直しだが、ともかく国民本意で考えてもらいたいものである。(編集担当:久保田雄城)