【日経平均】年初来高値、16000円突破でも終値18円高

2013年12月24日 20:23

 前週末20日のNYダウは42ドル高で3日連続史上最高値更新。7~9月の国内総生産(GDP)確定値が、改定値の3.6%から大幅に上方修正され4.1%になったのが主な上昇要因。23日のNYダウは73ドル高で4日連続史上最高値更新。クリスマス前で前日比69%減の薄商いの中、IMFのラガルド専務理事が来年のアメリカのGDP成長率を10月に予測した2.6%から引き上げる見通しを示し、11月の個人消費支出の前月比0.5%増も好感された。iPhoneの中国移動(チャイナ・モバイル)での販売開始を発表したアップルが3.8%高。S&P500に新規採用されたフェイスブックがインデックス買いされ4.8%高。24日朝方の為替レートは、ドル円が104円台前半、ユーロ円が142円台後半で、前週末より少しユーロ高になった。

 CMEの先物清算値は16045円。日経平均は85.48円高の15955.90円で始まり、大暴落の5月23日の前場につけたザラ場中の年初来高値15942.60円を7ヵ月と1日ぶりに上回った。これで東京市場は忌まわしい日付「5月23日」を年内に克服できたことになる。午前9時6分に15997.30円と16000円の大台にあと2円70銭まで迫る。9時台はおおむね15950~15980円のレンジだった。

 10時を回りドル円が約10銭、円安に振れたところで10時6分、2007年12月11日以来6年ぶりに16000円を突破する。それでもTOPIXは1260台で、NT倍率は拡大し12.65超え。先物主導で値がさ株ばかり買われ、日経平均寄与度上位常連の東京エレクトロン<8035>が急騰する一方、トヨタ<7203>は10円程度しか上昇しない。節税対策の売り圧力が依然かかる中、日経平均は天狗がはくような一本歯の高ゲタをはいていた。10時台後半から水平飛行の高度を下げて16000円の大台を割り込み前引けは15995円だった。

 後場も15900円台後半で安定しながらも大台に乗せられないまま、TOPIXがマイナスにタッチする低迷ぶり。午後1時台後半は日経平均は16000円台に乗せながらTOPIXはマイナス幅をひろげる。2時20分すぎ、TOPIXの後を追うように日経平均も15980円近辺から50円近く一気に下落。さらに15900円も割り込み2時37分には15882円まで落ちて、天狗のゲタの歯がポッキリ折れた。2時52分を回るとマイナスになりゲタの歯ばかりか天狗の鼻まで折れそうになるが、終値はかろうじて18.91円高の15889.33円で5日続伸。日中値幅は180円。年初来高値を塗り替えた勢いで大台に乗せたが、売り優勢の地合いに無理に逆らって背伸びしすぎて、最後は電池が切れた。TOPIXは-4.09の1257.55と続落しNT倍率は12.63。売買高は25億株、売買代金は2兆3188億円だった。

 値下がり銘柄は1275で7割以上あり、値上がり銘柄は367で実質的には全面安。東証1部の業種別騰落率のプラスは8業種で、上位は海運、パルプ・紙、ゴム、鉱業、保険、その他製品など。マイナスは25業種もありその下位は電気・ガス、食料品、繊維、精密機器、証券、不動産などだった。

 日経平均採用225種は値上がり75銘柄、値下がり128銘柄でもプラスになる不思議。プラス寄与度1~3位はファーストリテイリング<9983>、KDDI<9433>、ファナック<6954>で合計+47円。マイナス寄与度1位はソフトバンク<9984>で-12円で、日経平均の〃四天王対決の空中戦〃は辛勝でも、TOPIXの〃地上戦〃は大敗だった。

 メガバンク、証券大手は三菱UFJ<8306>と大和証券G<8601>の値動きなしがやっと。自動車は、トヨタは結局20円安、ホンダ<7267>も30円安、富士重工<7270>も7円安と沈んだが、その中で日野<7205>は42円高と上昇していた。自動車部品のデンソー<6902>は90円高で年初来高値を更新。パナソニック<6752>が年初来高値を更新しながら後場売り込まれて結局20円安で、電機主力株にプラス銘柄なし。ルネサスエレクトロニクス<6723>は73円安で値下がり率1位になったが、東京エレクトロンは140円高と大幅上昇し、キヤノン<7751>も30円高と堅調だった。

 電子部品関連が買いを集め、ローム<6963>は235円高で年初来高値を更新し値上がり率8位。TOBで村田製作所<6981>の子会社になるコイルの東光<6801>は12月期業績見通しの純利益6億円の上方修正と7年ぶりの3円復配見通しを発表し10円高で年初来高値更新。村田製作所は30円高だった。アルプス電気<6770>は43円高で年初来高値を更新し、日東電工<6988>は40円高、太陽誘電<6976>は18円高になった。

 NTT<9432>は政府が保有株1000億円分を追加売却すると報じられ需給悪化懸念で20円安。JT<2914>は海外子会社のCEO退任報道がネガティブ材料で売買代金4位で75円安と売り浴びせ。大阪ガス<9532>は純利益32%減の今期見通しを発表し8円安。北米のシェールガス権益に投資したが掘削が期待はずれに終わり特別損失を計上する。

 海運は日本郵船<9101>4円高、商船三井<9104>12円高、川崎汽船<9107>3円高、NSユナイテッド海運<9110>が18円高で値上がり率3位に入り業種別騰落率トップに浮上。藤倉ゴム<5121>は電極にマグネシウムを使う新型電池を東工大と共同開発し、搭載した自動車の走行試験も成功したと報じられ80円高のストップ高で値上がり率2位。同6位の大王製紙<3880>は51円高で年初来高値更新。キリンHD<2503>は世界第3位のビール市場のブラジルで「一番搾り」を製造すると報じられ9円高。3月発売なのでワールドカップの会場で飲める。

 ロイヤルHD<8179>は「ロイヤルホスト」が好調で12月期の経常利益が3割増という業績観測報道で7円高。カッパクリエイトHD<7421>は「かっぱ寿司」で平日1皿92円を105円に値上げし9円安。ゲーム・コンテンツ関連はドワンゴ<3715>が123円高で値上がり率10位。Klab<3656>は17円高、グリー<3632>は6円高。ミクシィ<2121>はストップ高で1000円高と続伸して株価6000円台を回復し、10日の年初来高値から16日までに半減した株価が3分の2まで戻る激動ぶり。エイチーム<3662>は東証が信用規制を実施したがストップ高の1000円高で値上がり率1位になっていた。

 年内最後の新規IPO、ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ<6090>がマザーズに新規上場。公開価格1400円に対し1時49分に2.2倍の3100円の初値がつき、さすがバイオ関連銘柄。IPOの「公開価格<初値」は千秋楽を白星で締めくくり、今年は引き分け1回、黒星1回だけの好成績だった。

 この日の主役は三菱自動車<7211>。朝から買いを集め45円高で値上がり率13位。買い材料は業績見通しの上方修正で、今期の経常利益を200億円上方修正し、2期連続過去最高益の増益率も6.5%から27.8%に拡大した。純利益は2.6倍の1000億円。プラグインハイブリッドの「アウトランダー」が販売好調で、タイではピックアップトラックがよく売れており、三菱にも「よく売れるクルマ」が現れている。あとは優先株を償却して復配を果たせば再建はほぼ終わる。(編集担当:寺尾淳)