大納会までに「5.23超え」を果たし、大暴落の仇討ちの本懐は遂げた。次の目標は「2007.2.26超え」で、今世紀最高値18300.39円を更新することではないだろうか。新たな目標とするには「リーマンショックを完全に乗り越える」という大きな意義があり、その数値は十分射程圏内で数カ月以内の達成が十分見込める。さらに「2.26」という日付も、51日後の「2014年2月26日までに更新する」という期間目標としては適当で、何よりも「2.26」は日本の近現代史上、大きなメモリアル・デーの日付である。
例年より長い正月休みで十分充電できているはずで、1月6日の大発会は今世紀最高値の7年前の「2.26超え」に向けて、マーケットが改めて〃蹶起〃する日。過去15年間、年末の大納会の騰落率は「掉尾の一振」と言いながらかろうじて8勝7敗の勝ち越しだが、大発会はご祝儀相場もあって12勝3敗と、大相撲なら優勝もありうる好成績をあげている。「今年の2.26までに7年前の2.26超え」という新たな目標に向けて〃蹶起〃するには、絶好の日柄ではないだろうか。
外部環境はというと、アメリカは量的緩和の縮小(テーパリング)が本決まりになり、経済指標が良ければNYダウは素直に上昇するようになった。もう、変な思惑で真逆の動きをすることはない。アメリカの足元の景気も個人消費を軸に好調が続いている。為替は円安が105円にタッチするところまで進み、よほどの異変でもなければ企業決算に悪影響を及ぼす100円割れはなさそうだ。
悪かった日本株の需給も改善している。予測しづらい節税対策売りが終了して今、個人投資家のNISA買いがTOPIXを底堅く上昇させている。財政出動や消費増税前の駆け込み需要で国内景気も浮上し、雇用や個人消費の指標はリーマンショック前の水準まで回復してきた。4月以降はともかく、今は調子が上向きだ。来週に決算発表がある小売業大手は、駆け込み需要の恩恵を最も多く受ける業種だから、足を引っ張る心配はいらない。
そんな状況なので、12月30日の大納会は年末年始の6日間の休みの前にポジションを手じまいする利益確定売りで凹んだとしても、その分は1月6日の大発会でそっくり全部取り戻して、おつりがくるだろう。そして12月26日以降の「日経平均が先物主導でチャラチャラ動いても、TOPIXのほうは堅実に上昇」という傾向は、年明けの来週も続く。
ということで、もし1月10日のアメリカ雇用統計発表を前に様子見ムードで停滞し、同じ日のマイナーSQで波乱があったとしても、今週・来週の日経平均終値の変動レンジは16000~16500円とみる。(編集担当:寺尾淳)