【日経平均2013年の振り返り】「一本調子の右肩上がり」から「三角もちあい」を経て「上放れ」でハッピーエンド?

2013年12月31日 10:06

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2013年の日経平均の年間チャートを見ると、そのパターンから大きく3つの時期に分かれる。

■第3期(11月11日~12月30日)ガラスの天井15000円を突破すれば一気に

 「三角もちあい」のチャートパターンは、テクニカル分析の経験則では急速な上昇を示す「上放れ」か、急速な下落を示す「下放れ」で終わる。2013年の第2期の日経平均のそれは、終値前日比183円高の11月11日から始まった「上放れ」で終わった。この今年最後の上昇時期が第3期にあたる。

 11月14日にはドル円が久々に100円を突破。「アベノミクス相場開始1周年」の翌15日には日経平均も15000円台に乗せ、ともに「ガラスの天井」を突き破る。12月3日には15794円の高値をつけ、5月23日の年初来高値15942円更新の期待が高まった。17~18日のアメリカのFOMCを前にいったん凹んだ後、FOMCの結果は「1月から量的緩和縮小開始」で、日本株は上昇する。12月24日には高値ベース、翌25日には終値ベースで年初来高値を更新し16000円台に乗せた。こうして年末が押し迫った頃に日経平均は5月23日から7ヵ月と1日をかけ、大暴落による下落分を取り返した。

 12月になると雇用統計などアメリカの経済指標が非常に好調で、NYダウは史上最高値を何度も更新した。外部環境は著しく好転して為替も円安が進みドル円は105円、ユーロ円は145円にタッチ。商いも2兆円台を回復するようになった。長いトンネルを抜けた日本株は、さらなる上昇の期待をはらみながら1年の取引を終える。

 2013年は投資主体別では個人は「塩漬け株」の売却や、売却益の税率が10%から20%に上がる前に売ってしまう年末の節税対策売りもあり、年間を通じてほとんどの期間が売り越しだった。一方、外国人は約12兆円の買い越しで、前年の約2.8兆円の買い越しを4倍以上も上回っている。アベノミクス相場でも株式市場を動かした主役は、やはり外国人投資家だった。(編集担当:寺尾淳)