ホンダは2014年3月期の四輪車と二輪車のグループ世界販売台数計画を下方修正し、今期の四輪車の世界販売計画を従来の443万台から438万5000台に、また二輪車は1732万台から1709万5000台にそれぞれ減少させた
31日、ホンダ<7267>は2014年3月期の四輪車と二輪車のグループ世界販売台数計画を下方修正し、今期の四輪車の世界販売計画を従来の443万台から438万5000台に、また二輪車は1732万台から1709万5000台にそれぞれ減少させた。新興国の経済の先行きが不透明であり、販売に影響が及ぶ可能性があるとの判断からこうして修正を行った模様。しかし円安効果が寄与することを踏まえて、今期の連結業績予測は税引き前純利益を除いてこれまでの見通しに据え置いた。
四輪車の世界販売は、タイでの反政府デモが大きく響いて落ち込んでおり、また二輪車はベトナムとブラジルでの不振が影響し、下方修正に至ったようだ。こうした四輪車と二輪車の販売数ダウンにより、今期の税引き前純利益は従来の予想より100億円減少し、前年比54.4%アップの7550億円となった。しかしそれ以外の今期業績予測は従来のまま。今季の営業利益予測は前年比43.2%アップの7800億円。売上減少を販売管理費の圧縮や円安影響により補てんする考えだ。
また同日に発表された13年4~12月期の連結決算(米国会計基準)によれば、営業利益は前年同期比43%アップの5849億円で、通期予想に対する進ちょく率は74.9%となっている。新型車販売の好調さが寄与したと見られる。
新興国の市場に関しては、現在非常に見通しが立ちづらい状況にあり、ホンダとしてもそういった市場状況を見ながら、臨機応変に対応できる体制作りに注力しているようだ。またタイでの四輪車の総需要についてもかなりの落ち込みを予測しており、そうした経緯から今回の下方修正の実施に至ったようだ。
しかしその一方、インドネシアにおける四輪車販売は昨年の8万9000万台レベルからさらに伸長すると見ており、またインドでの四輪車販売に関しても、昨年の10万5000台を上回りたいとの展望を持っている。そして最大の市場である中国での総需要は、昨年の2200万台よりも拡大するのではないかとの見通しを立てている。
昨年のホンダのグループ世界四輪車販売台数は、428万台だった。(編集担当:滝川幸平)