【日経平均】「春一番」の後は寒の戻りでも終値は27円安

2014年02月24日 20:22

 22日に「PS4」を国内発売したソニー<6758>は9円の小幅高。NEC<6701>は売買高5位に入り10円高、日立<6501>は4円高、パナソニック<6752>は20円高。ルネサスエレクトロニクス<6723>は70円高で値上がり率4位に入り3日続伸し昨年来高値更新。キヤノン<7751>は自社株買いの効果がまだ続いていて、13円高で売買代金8位に入り2日続伸した。

 太陽誘電<6976>はモルガンスタンレーがレーティングを引き下げ65円安で値下がり率4位、太平洋セメント<5233>は野村証券がレーティングを引き下げ14円安で値下がり率12位、売買高14位。同業の住友大阪セメント<5232>は、関根福一社長が2017年3月期に営業利益250億円を目指すと日経新聞のインタビューに答えていたが8円安。ゼリア新薬工業<4559>は、21日に自己株式の売出しを発表し需給悪化懸念が出て196円安で値下がり率1位に甘んじた。

 ドンキホーテHD<7532>は、傘下の不動産管理会社の日本アセットマーケティング(JAM)<8922>に不適切な会計処理の疑いが浮上し210円安で値下がり率13位。JAMは4円安。中国の不動産バブル崩壊懸念と縁は薄いものの不動産セクターは業種別騰落率が下から2番目とふるわず、三井不動産<8801>は38円安、三菱地所<8802>は41円安、住友不動産は87円安だった。

 テーマ銘柄物色が盛り上がり、太陽光発電のサニックス<4651>は50円高、セルロースナノファイバーの星光PMC<4963>は一時ストップ高の150円高で値上がり率2位、第一工業製薬<4461>は26円高で同7位、マグネシウム電池の藤倉ゴム<5121>は69円高で同10位、バイオのカイオム<4583>は640円高、カジノの日本金銭機械<6418>は113円高で値上がり率11位だった。ゲーム関連ではエイチーム<3662>が670円高で値上がり率5位、売買代金9位に入り、グリー<3632>は26円高、DeNA<2432>は88円高、enish<3667>は31円高、クルーズ<2138>はストップ高の1000円高で昨年来高値を更新した。

 183円高で値上がり率1位のネオス<3627>が買われた材料は「格安スマホ」。携帯電話見本市開催中のバルセロナ発の日経速報で、アメリカのモジラ財団がスマホ用OSの「ファイヤーフォックス」と中国製半導体を使い25ドル(約2500円)の格安スマホが登場する見通しを示したと伝えられた。ネオスはそのファイヤーフォックスのウェブアプリケーションに協力している。新興国製の安価なスマホは今年、世界のモバイル市場で大きく伸びると予想され、あなどれない。

 この日の主役は前週から人気が続く「介護ロボット」関連銘柄。マザーズに上場するサイバーダイン<7779>の前評判は非常に良く、ロボット用ソフトウエアのセック<3741>は一時ストップ高の670円高、介護用補助ロボットの菊池製作所<3444>もストップ高の700円高、ロボット用メカトロ技術のハーモニック<6324>は170円高で昨年来高値更新と、関連銘柄買いが止まらない。サイバーダインに出資するジャフコ<8595>が220円高、NECキャピタル<8793>が18円高と、ベンチャーキャピタルも物色された。3月26日は3月期決算企業の権利付き最終日だが、サイバーダインの新規IPOでも騒ぎになりそうだ。(編集担当:寺尾淳)