3連休明けの18日のNYダウは23ドル安で3営業日ぶり反落。しかしNASDAQは8連騰と好調。ダウの足を引っ張ったのは前月比で低下し市場予測を下回ったNY連銀製造業景況指数とNAHB住宅市場指数、それに純利益8.4%減のコカ・コーラの10~12月期決算。同社株は3.75%下落した。他にはP&G、通信のAT&Tやベライゾンも軟調だった。日銀会合の結果は、この程度の「苦肉の計」は曹操でなくても見切られて海外では反応薄。19日朝方の為替レートは、ドル円は102円台前半、ユーロ円は140円台後半で、ドル円は前日夕方から円高方向に戻した。
大幅高から一夜明けた日経平均は113.76円安の14729.48円と反落スタート。すぐに14700円を割り込み午前9時2分には14679円まで急落した。前日の450円高は、たとえて言えば「バレンタインデーに誰からもチョコレートをもらえないと思っていたのが、お情けで1枚だけもらって、変な妄想をして舞い上がった男子」。後でそれがお情けだとわかると激しく落ち込む。それでも立ち直りは早かったようで9時台のうちに14700円台後半まで回復し、14800円に何度もタッチした。10時30分頃は上海市場の続落スタートが影響したようで14720円近辺まで下がるが、前場はおおむね底堅く14700円台後半を維持し、前引は14742円だった。
後場も14700円台後半で推移。午後1時頃に凹むがすぐに回復する。その後は為替レートが動かなかったこともあり14750~14780円の狭いレンジの小動きが続く。2時30分頃に再び凹む時間帯があったが、大引けにかけて上昇し終値は76.71円安の14766.53円。水曜日の連勝記録は8で止まったが、日中値幅は126円で大幅安に陥ることもなく、前日後場の興奮をうまくクールダウンさせることができた。TOPIXは-5.48の1218.52。売買高は22億株、売買代金は1兆8994億円で今年3回目の2兆円割れだった。
値上がり銘柄は529、値下がり銘柄は1141で全体の64%を占めた。業種別騰落率は9業種が上昇、24業種が下落。プラス業種の上位は鉱業、石油・石炭、その他製品、パルプ・紙、空運、サービスなど。マイナス業種の下位はゴム製品、鉄鋼、その他金融、証券、不動産、ガラス・土石などだった。
日経平均採用225種は値上がり79銘柄、値下がり132銘柄。プラス寄与度1位はキヤノン<7751>で+3円、2位はセコム<9735>で+3円。マイナス寄与度1位はファーストリテイリング<9983>で-21円、2位はソフトバンク<9984>で-17円、3位には-6円のブリヂストン<5108>が入った。
三大メガバンクは前日の大幅高の反動で揃って下落したが、りそなHD<8308>は5円高、新生銀行<8303>は4円高でそれぞれ3日続伸。野村HD<8604>は7円安だった。自動車は円高はそれほど進行しなくてもトヨタ<7203>35円安、ホンダ<7267>67円安、日産<7201>とマツダ<7261>が5円安と利益確定売りの洗礼を受けた。電機ではシャープ<6753>2円高、パナソニック<6752>28円安などまちまち。NEC<6701>は11円安だったが、富士通<6702>は、ビッグデータを利用して患者ごとに療法を分析して最適の治療が見つけられる医療ITシステムの話題があり、ヘルスケア分野を5年で2倍にする方針も好感されて売買高12位、15円高と買われていた。
ソニー<6758>は、「プレイステーション4」が22日の国内発売前に全世界で530万台を売って早くも目標をクリアしたニュースと、「物言う株主」ことサードポイントの保有比率が低下し5位から10位以下になったニュースがあり32円安。シッポをつかんで「言うことを聞け」とわめき散らし、言うことを聞くようになったら売り飛ばす。それがサードポイント流の犬の飼い方らしい。