【今週の振返り】先物主導で乱高下した末に結局24円安の週

2014年03月01日 20:37

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株価が鳥のように羽ばたいたかと思えば、モグラのように地下深く潜行するめまぐるしい相場展開

 27日のNYダウは74ドル高。大雪で延期されたイエレンFRB議長の上院銀行委員会での議会証言では、最近の経済指標の軟調は大寒波も一因とみるが今後の動向を注視し結論を急ぎたくないと述べ、量的緩和縮小の再考もあり得るような含みを持たせて好感度が高く、新規失業保険申請件数の悪化で安く始まったNYダウをプラス圏に押し上げた。ウクライナ情勢悪化で米国債が買われ長期金利が低下したのも追い風になりS&P500終値は過去最高値を更新。28日朝方の為替レートは、ドル円は102円前半、ユーロ円は140円近辺で前日とあまり変わらない水準だった。

 日経平均は6.44円高の14929.55円と小幅高で始まった。序盤は売り買いがせめぎあい、おおむね14900~14940円の狭いレンジで行ったり来たり。膠着状態を抜け出したのはドル円が102円を割り込んだ午前9時50分頃からで、14900円を割って10時2分に日経平均は14857円、TOPIXは1209.46まで下落し、そこで底を打ってV字回復。プラス圏寸前まで上昇するが押し戻され、14880~14900円近辺での小動きになる。11時頃から一時プラスにも浮上するが、前引けは2.46円安の14920.65円だった。

 方向感の定まらない市況は後場も続き、中国の株安を背景に安くスタートして急落。たちまち下げ幅が100円を超え午後0時40分に14800円割れの14797円の最安値をつけた後、14850円近辺に戻すなど激しく振れる。1時台になると落ち着いて14820~14850円近辺のレンジでの安値もみあいがしばらく続くが、1時45分頃からまた大きく下げ、2時1分に14735円の最安値をつけた。その後は戻しても14800円にタッチできないが、大引け前ににわかに上昇し14800円、14850円を突破する。しかし最後で押し戻され終値は82.04円安の14841.07円で3日続落した。

 今週は1勝4敗、前週末比で24.60円安で取引を終えた。2月の月間トータルの騰落は73.46円安で上昇の波に乗りきれなかったが、1月の1376円安と比べればまだまし。日中値幅は208円。TOPIXは-5.96の1211.66だった。売買高は23億株、売買代金は4日ぶりに2兆円を超えて2兆2479億円だった。

 業種別騰落率のプラスは精密機器、鉱業、保険、医薬品、水産・農林、金属製品の6業種。マイナス幅が大きい業種はパルプ・紙、銀行、小売、倉庫、不動産、鉄鋼などだった。(編集担当:寺尾淳)