チラシを見たお客さんの来店が分かる 凸版印刷が実装実験を開始

2014年03月04日 08:01

 チラシを観て来店したお客さんが来たことが分かる。凸版印刷<7911>がユニークなサービスを開発した。同社が運営する国内最大級の電子チラシポータルサイト「Shufoo!(シュフー)」上で運営する。位置連動型コンテンツ配信ソリューションを活用し、店舗でBluetoothによる電子クーポンを配布することで、チラシを見たユーザーの来店が分かるというO2Oサービス「Shufoo!来店クーポン」。だ。2月14日からイトーヨーカドー木場店で実証実験を開始した。

 実験の具体的な内容は、「Shufoo!」で配信する電子チラシを通じて、店舗での電子クーポン配布の情報をユーザーへ告知する。次にユーザーは情報をもとに店舗へ行き、「シュフーチラシアプリ」とBluetoothを介しスマートフォンやタブレット端末で電子クーポンを抽選などで取得する。ユーザーは取得したクーポンを店舗サービスカウンターまたはレジなどで交換し、特典を受け取る。そして、ユーザーの行動(チラシ閲覧から来店)は「Shufoo!」上のサーバでログを取得する。最後に凸版印刷は閲覧・来店状況をレポートとして流通・小売店舗などへ提出する、という流れだ。

 「Shufoo!」は2001年8月より運営を開始し、20~40代の女性を中心に利用されている国内最大級の電子チラシサイト。大手流通各社、地域主力スーパーなど約2500法人、約9万8000店舗が参加(2014年1月31日現在)している。チラシの閲覧回数や閲覧部分のデータを収集・分析するマーケティング機能も備えている。

 位押連動型コンテンツ配信O2Oソリューション「Cyree(シルシー)ジオ」とは、街中や屋内施設、レジ横などの利用者の現在いる場所に応じて、クーポンや広告などのコンテンツを、専用アプリがインストールされたスマートフォンへ最適に配信するソリューション。従来の音波やWi-Fiを活用したコンテンツ配信に比べ、省電力で小型の機器である。今後、凸版印刷は今回の実証実験の結果をもとに、「Shufoo!来店クーポン」のサービス内容を開発し、14年7月より販売を開始する予定。

 チラシを見て来たことがすぐにわかるというのは確かにお互いにメリットがある。「Shufoo!」には現在、全国の流通・小売企業が電子チラシを掲載しており、それらの企業から来店誘引力の強化および来店効果の確認に対するニーズが多いという今回、これらのニーズに応えるため、凸版印刷は、位置連動型コンテンツ配信O2Oソリューション「Cylsee(シルシー)ジオ」を活用し、「Shufoo!来店クーポン」を開発した。(編集担当:慶尾六郎)