【日経平均】米雇用統計を待ちながら139円高で4日続伸

2014年03月07日 20:47

 リニア中央新幹線の大阪延伸早期化を図るため、JR東海<9022>の負担を軽減する支援策を自民党が検討と報じられJR東海は170円高。シンガポールの石油化学プラントを約1000億円で受注した三井造船<7003>は8円高。コマツ<6301>は44円高で売買代金9位に入った。1月期本決算を発表し、今期は純利益890億円で2期連続最高益を見込み13年ぶりに1%のベアを実施する積水ハウス<1928>は、バークレイズが目標株価を引き上げ2円高。他産業より半年早かった駆け込み需要の反動減を乗り切った。

 三井物産<8031>は売買代金5位に入り20円高で昨年来高値を更新。保育事業を拡大と報じられたニチイ学館<9792>は10円高。就活学生向け情報サービスの学情<2301>は、このところ大手企業が新卒の募集人数を大幅に引き上げるニュースが相次いでいることもあり38円高になった。京都府と奈良県でコンビニ「サンクス」の加盟店約100店舗を抱える運営会社がローソン<2651>にくら替えし、サークルKサンクスの親会社ユニーGHDは2円安、ローソンは値動きなし。昨年は九州でもサークルKサンクスからの106店舗という大規模なくら替えでローソンが出店計画を上方修正する出来事が起きており、コンビニ業界は大手3社とそれ以外の二極分化が顕著になっている。

 NTT<9432>はこの日、2000億円規模の自社株買いを実施し売買代金10位と買われ47円高で連日の昨年来高値更新。2月の携帯電話契約件数が発表され、純増数はNTTドコモ<9437>が26.79万件で2ヵ月ぶりの首位で、ソフトバンクは26.6万件、KDDIは22.05万件。NTTドコモは3円高、ソフトバンクは75円高、KDDIは37円安だった。KDDIのスマホ向けに前日、新作を含むコンテンツ2本の提供を開始したソースネクスト<4344>は56円高で値上がり率1位に入った。スクエニHD<9684>は、前日にスマホ向け新作RPG「聖剣伝説RISE of MANA」の配信を開始しいきなり無料アプリランキング上位に入る人気で、129円高で3日続伸し売買代金11位、値上がり率13位。ハワイの霊力MANAで株価もさらにRISEするか。

 前日新規上場のサイバーリンクス<3683>は9時36分に6550円の初値がついた。公開価格2400円の約2.7倍だったが、終値は初値から1000円安いストップ安の5550円でスイート&ビターな一日だった。

 この日の主役は「テーマ物色」。ランキングは昨年以来のさまざまなテーマが咲き乱れるお花畑と化した。昨年9月の東京五輪開催決定時に盛り上がった低位建設株は鉄建<1815>が16円高で値上がり率10位に入り、三井住友建設<1821>が売買高13位で2円高、熊谷組<1861>が6円高、大豊建設<1822>が10円高。前日から買われる東京ベイエリア含み資産関連は、大井競馬場の東京都競馬<9672>が22円高で値上がり率8位で、川崎競馬場のよみうりランド<9671>も19円高。羽田対岸に土地を持つ日本冶金工業<5480>は2円高だが売買高7位に入った。3Dプリンター関連は群栄化学<4229>が27円高で値上がり率6位。京都大学がiPS細胞でパーキンソン病を治療する臨床研究を開始と報じられ、iPS関連の澁谷工業<6340>が135円高で値上がり率15位に入り、ジャスダックのリプロセル<4978>も152円高。太陽光発電関連は、2014年度の買取価格が消費税込み36円台に引き下げられ、さらに中国の太陽光パネル大手の社債がデフォルトしたニュースも飛び込んだが、新工場建設を発表したサニックス<4651>は負けることなく80円高で値上がり率4位。ウエストHD<1407>も37円高だった。(編集担当:寺尾淳)