週明け3日のNYダウは153ドル安と4日ぶりに反落し大幅安。一時、下げ幅が250ドルを超えた要因は言わずと知れたウクライナ情勢で、個人消費支出が前月比0.4%増で市場予測を上回っても、ISM製造業景況指数が前月比1.9ポイント増の53.2で市場予測を1.2ポイント上回っても、みんな吹き飛ばされた。4日朝方の為替レートはドル円が101円台前半、ユーロ円が139円台前半で、「ドル円の100円割れも覚悟」などと懸念されたほどには円高は進行していなかった。
シカゴCME先物清算値は14510円、取引時間前の外資系証券売買注文動向は前日に続いて売り越し。日経平均は98.28円安の14553.95円で始まったが、下げ幅を圧縮して午前9時10分すぎには14600円にタッチ。さらに9時台のうちに為替のドル円が101円台半ばまで円安に振れ、TOPIXはプラスにタッチし1200円台にも乗せる。日経平均もおおむね14600円台で推移して10時28分にプラスに浮上した。10時30分に香港市場がプラスで始まると、上海市場が5日ぶりの反落で始まってもドル円は101円60銭台まで円安が進み、日経平均は10時36分に14700円にタッチ。11時5分から30分まで大証で日経平均先物が約定できなくなるシステムトラブルが発生しても14700円台をずっと保っていたが、前引は14698円だった。
先物の売買システムが復旧した後場は14700円台で再開。午後1時前から14700円を割り込むだけでなく一時的にマイナスにもなるが、すぐに回復し1時20分すぎからは14700円前後の小動きでずっと推移する。大引けの20分前ぐらいから水準が少し上がり終値は69.25円高の14721.48円で5日ぶりに反発した。アベノミクス相場になってから5日続落はない。日中値幅は204円。TOPIXは+7.35の1204.11で1200台回復。売買高は19億株、売買代金は1兆7706億円でウクライナ情勢の様子見に終始した。プーチン大統領も様子見だったようで取引終了後に軍事演習中のロシア軍に基地帰還を指示したというニュース速報が入り、大証で3時10分まで取引された日経平均先物は14890円まで急騰して円安も進行した。
値上がり銘柄は全体の73%の1310、値下がり銘柄は377。業種別騰落率はプラス28業種、マイナス5業種。プラス上位は不動産、ゴム製品、電気・ガス、小売、石油・石炭、その他製造など。プラス下位は鉄鋼、食料品など。マイナスは金属製品、海運、鉱業、証券、ガラス・土石だった。
日経平均採用225種のプラスは135銘柄、マイナスは73銘柄。+16円でプラス寄与度1位に入ったファーストリテイリング<9983>は前日大引け後に発表した2月の国内ユニクロ既存店売上高が、客数減でも客単価は増加して0.8%増で4ヵ月連続の増加。大雪の日もあり健闘したとみるべきだろう。2位は住友不動産<8830>で+5円。マイナス寄与度1位は日東電工<6988>、2位はKDDI<9433>で、ともに-3円だった。
メガバンクは前日と同じくまちまち。みずほ<8411>は1円安、三菱UFJ<8306>は2円安でも三井住友FG<8316>は10円高。値上がり率ランキングでは足利HD<7167>が30円高で11位、秋田銀行<8343>が17円高で12位と地銀勢が入った。日経平均が反発しても、野村HD<8604>が3円安など証券セクターは悪く業種別騰落率マイナス。自動車セクターはトヨタ<7203>が38円高で5日ぶりに反発したが、ホンダ<7267>は24円安、低燃費・低価格の「ダットサン」をインドで販売すると報じられた日産<7201>も10円安だった。