2月の企業物価指数1.8%増。日銀が発表

2014年03月14日 09:55

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日銀が発表した2月の国内企業物価指数(速報値、2010年=100)によると、2月の国内企業物価指数は前年同月比1.8%アップの102.8と、11カ月連続で前年比プラスとなった

 12日、日本銀行(日銀)が発表した2月の国内企業物価指数(速報値、2010年=100)によると、2月の国内企業物価指数は前年同月比1.8%アップの102.8と、11カ月連続で前年比プラスとなったものの、円安効果の薄れや中国経済の先行き不透明感による国際商品市況の下落により、上昇率は前月1月の2.5%から0.7ポイント縮小した。また、前月比では0.2%減と、4カ月ぶりにマイナスとなった。ガソリンや鉄スクラップなどの下落が影響した模様。

 820の調査品目のうち、391品目の前年比が上昇となり、残り309品目が下落となった。13年9月以来5ヶ月連続で上昇品目数が下落品目数を上回りこととなり、指数の上昇基調は継続されている。

 また品目別で見てみると、円安などの影響により「電力・都市ガス・水道」が11.9%アップした以外にも、来月4月に行われる消費税増税前の住宅の駆け込み需要が要因となって、「製材・木製品」が12.6%のアップ、そして鉄くずなどの「スクラップ類」が7.6%アップという結果となった。

 しかしその一方、2月の企業物価指数の前年比は0.2%ダウンであり、これは4か月ぶりのマイナスとなる。建設現場の人員不足により鉄くずなどの需要が下がり、価格が下落したことや、円安効果のはく落によりガソリンなどの価格がやや下落したためとみられる。日本銀行は、消費税増税前の駆け込み需要に伴う資材の調達もピークに達しており、エネルギー価格などへの円安効果も一巡するとの見通しを示しており、そうした要因が企業物価にどのような影響をもたらすか注目していくとしている。

 前月比で国内企業物価指数を押し下げた主な品目は、石油・石炭製品(軽油、液化石油ガス、ガソリン、灯油)、スクラップ類(鉄スクラップ)、非鉄金属(銅地金、プラスチック被覆銅線)、電子部品・デバイス(モス型ロジック集積回路)などである。

 円ベースの輸出物価指数は、前月比1.3%ダウン、前年同月比3.1%アップの109.2。輸入物価指数は前月比1.8%ダウン、前年同月比6.3%アップの127.8であった。(編集担当:滝川幸平)