【今週の展望】落城寸前のアベノミクス相場を救うのは何?

2014年03月16日 20:14

 今週、3月第3週(3月17~20日)は21日の金曜日が「春分の日」の祝日で休場なので4日間の取引。24日から大証と東証のデリバティブ取引が大証に統合されるので、東証でのTOPIX先物、ミニTOPIX先物、TOPIX Core30 先物、東証REIT指数先物の取引は20日はデイタイムまでで、イブニングセッションはないので注意。16日にウクライナ南端のクリミア自治共和国でロシア編入の是非を問う住民投票が実施される予定。その結果とロシア、ウクライナ、EU諸国、アメリカ、国連の出方次第で、国際政治も世界経済も大きく動く可能性がある。17日はメキシコが19世紀にフランスの侵略に抵抗した国民的英雄のベニト・ファーレス大統領の誕生日、インドがヒンズー教の「ホーリー(水かけ祭)」、アイルランドが守護聖人「聖パトリックの日」で休場する。アイルランド系の人が多いNYやシカゴでもパレードがあるがNY証券取引所やCMEは休場しない。

 国内の経済指標は、17日は2月の首都圏新規マンション発売戸数、19日は2月の貿易統計、1月の全産業活動指数、2月の全国百貨店売上高、訪日外国人数、20日は2月のコンビニ売上高が、それぞれ発表される。

 17日は内閣府が月例経済報告を公表する。20日で就任1周年になる黒田日銀総裁は、19日は東京の国際金融シンポジウムであいさつし、20日は日本商工会議所の通常会員総会で講演する。22~23日は東京ビッグサイトで「アニメジャパン2014」が開催される。ビジネスセミナー、商談会もある。

 主要企業の決算は、17日はモロゾフ<2217>、銚子丸<3075>、ツルハHD<3391>、

18日はアスクル<2678>、19日はトミタ電機<6898>、20日はサッポロドラッグストアー<2786>、クスリのアオキ<3398>が、それぞれ発表する予定。

 新規IPOは今週も3件ある。18日は日立マクセル<6810>が東証1部に4年ぶりに再上場する。東京が本社で電子部品、電子材料、光学機器、リチウムイオン電池などを製造する日立<6501>グループの企業。再公開価格は2070円。19日はジャパンディスプレイ(JDI)<6740>が東証1部に新規上場する。東京が本社で中小型ディスプレイの製造、販売を行う。産業革新機構、ソニー<6758>、日立、東芝<6502>の合弁で2011年11月に設立された。公開価格は900円。20日はホットマン<3190>がジャスダックに新規上場する。仙台市が本社でイエローハット<9882>、TSUTAYA、ガリバー<7599>などのフランチャイジーになっている流通企業。公開価格は520円。

 海外の経済指標は、アメリカで2月の住宅関連指標が多く出るが大寒波の影響で低調が予想される。17日はユーロ圏の2月の消費者物価指数(CPI)、アメリカの3月のNY連銀製造業景気指数、1月の対米証券投資、2月の鉱工業生産指数・設備稼働率、3月のNAHB住宅市場指数、18日は中国の2月の主要70都市住宅価格、ドイツの3月のZEW景況感指数、ユーロ圏の1月の貿易収支、アメリカの2月の住宅着工件数、建設許可件数、消費者物価指数(CPI)、19日はフランスの1月の経常収支、英国の2月の失業率、アメリカの10~12月期の経常収支、20日はアメリカの2月の中古住宅販売、CB景気先行総合指数、3月のフィラデルフィア連銀製造業景況感指数、2月の北米半導体製造装置BB レシオ、21日はユーロ圏の1月の経常収支、3月の消費者信頼感指数速報値が発表される。