14日、みずほフィナンシャルグループ<8411>は4月1日付の新しい役員人事を発表。みずほフィナンシャルグループと傘下のみずほ銀行の副社長・副頭取の兼務を削減し、人数も3人減らす。その一方、10年ぶりに専務を復活させた。こうして6月からスタートさせる委員会設置会社への布陣を敷いた。
フィナンシャルグループ副社長・銀行副頭取は現在の8人から3人減らして5人とする。これまで7人がフィナンシャルグループと銀行を兼務していたが、4月以降は1人とする。フィナンシャルグループ社長兼銀行頭取の佐藤康博氏は、フィナンシャルグループ社長に専念することとなる。しかしそうして副社長・副頭取の数を減らしたものの、2005年3月ぶりに専務のポストが復活し、そこには3人が就く予定であり、結果として副社長・副頭取の人数に変わりはない。またフィナンシャルグループと銀行を合わせた役員の数も77人と変化はない。みずほは6月末から、社外取締役が人事などで強い権限を持つ委員会設置会社に移行する。移行後の幹部人事は5月に発表される予定だ。
これまで人数が多すぎるのではないかとの批判も出ていたみずほ銀行の副頭取は、今回の発表により3人減ることとなった。林信秀氏が頭取に昇格した以外にも、高橋秀行氏と柏崎博久氏が副頭取から、それぞれ持ち株会社と銀行の取締役に就任することとなった。高橋秀行氏、柏崎博久氏ともに6月の委員会設置会社への移行に合わせて、非執行の取締役として委員会メンバーに入る見通し。また今泉泰彦氏はみずほ証券の副社長に転出。そして新たに常務から中村康佐氏が副頭取に加わり、合計5人となる。
10年ぶりの復活となる専務には、常務から神吉正氏ら3人が昇格。行内からは処遇が中途半端な副頭取と常務の間に階段を掛けただけではないか、との指摘も出ているとのこと。
また同日、みずほ銀行の執行役員に中小企業向けの助言をするA・L・Cアドバイザリー部長の有馬充美氏が就任するとの人事も発表。こうして女性行員が役員になるのは3大メガバンクで初めてのこととなる。(編集担当:滝川幸平)