キッズ向けコンテンツ戦線が過熱 キーワードは“知育”と“安心”か

2014年03月31日 15:58

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NTTドコモは、昨年11月からスマホやタブレットを使って学びながら楽しめる子育て家族向けの知育サービス「dキッズTM」の提供を開始している

 育児、教育分野へのスマホやタブレットの活用が浸透しつつある中で、携帯各社や大手SNSなどで子供向けサービスの提供が白熱している。NTTドコモではAR技術を活用した飛びだすお絵かきや小学館の図鑑プレNEOシリーズのコンテンツを提供。KDDIでは未就学児向けサービスのほか中高生を対象としたコンテンツで「手のひら自習室」の創出を目指す。さらにLINEでも一定時間無料視聴できるタイマーシステムを導入したLINE KIDS動画の提供を開始すると発表した。

 NTTドコモは、昨年11月からスマホやタブレットを使って学びながら楽しめる子育て家族向けの知育サービス「dキッズTM」の提供を開始している。「dキッズ」は、ぬりえ、絵本、図鑑など、子供の力を育む豊富な知育コンテンツを安心して利用できるサービスだ。

 ぬりえにスマホをかざすとAR技術によって絵の中のキャラクターが3Dアニメになって動き出すものや、小学館の人気図鑑プレNEOシリーズのコンテンツを初めてデジタル化するなど工夫を凝らしている。また一回の利用時間を保護者が設定できるキッズモードを搭載するなど、安心して使えるように配慮する。

 KDDIでは同じく13年7月から、子どもの教育に役立てるスマートフォン向けサービスに未就学児童を主な対象とした知育サービス「こどもパーク」と中高生を対象とした学習サービス「GAKUMO」の提供を始めている。

 「こどもパーク」は、親子で楽しく遊びながら、知育につなげることを目指すもの「遊び」に近いジャンルとしては「ゲーム」「お絵かき」「えほん」など、「学び」に近いジャンルとしては「ことば」「すうじ・けいさん」「えいご」など50以上のコンテンツが用意されている。

 「GAKUMO」は通学時間、部活の前、就寝前といった生徒たちの”スキマ時間”を効率的に学習の時間に変えられるような工夫がなされており、「手のひらの自習室」を目指すものだ。

 携帯各社だけでなくSNSも積極的に子供向けサービスを展開する。LINEでは、新たに子供向けコンテンツを提供する「LINE KIDS動画」を開始すると20日に発表した。1日一定時間まで無料視聴できるタイマーシステムや友だちへのタイマーおねだり機能など、コミュニケーション機能を生かして安心して子供と使える仕組みが工夫されている。

 『ドラえもん』や『ポケットモンスター』、『プリキュア』などの人気キャラクターを中心に、厳選した28タイトル・1500本以上の動画コンテンツを提供するほか、無料視聴ができる「タイマーシステム」機能とリーズナブルな2つの定額料金プランが用意されている。「タイマーシステム」は「タイマー」の保有時間分だけ無料で視聴することができるシステムで、LINEでつながっている友だちに「タイマー」をおねだりする機能もある。

 スマホやタブレットなどを活用した子供向けサービスでは、まず第一に「安心」が条件としてあげられる。それをクリアした上で親子のコミュニケーションや教育支援などに役立つサービスは、今後ますます広がりを見せていくことだろう。(編集担当:横井楓)