4日、米ウォルマート・ストアーズ傘下の西友は、食料品・日用品を中心に約400品目の本体価格を3月比で平均約7.2%値下げするとの発表を行った。値下げは5日より全国の西友373店舗や、オンラインショッピングサイトなどで実施される。
値下げが行われる食料品は加工食品が中心となり、チーズやハム、お菓子など購入頻度の高い商品が対象となる。4月1日からの消費税増税により来店客数の落ち込みが心配される中、西友はこうした値下げ対策により集客数の増加を図りたい考えだ。
今回値下げされる主な商品は次の通りである。伊藤ハム<2284>の「朝のフレッシュロースハム3連」が250円から値下げ率4.8%の238円に、またカルビー<2229>の「じゃがビーうす塩味」が122円から値下げ率22.1%の95円となる。食料品以外では、日用品である花王<4452>の「パイプハイター高粘度ジェル」などが210円から値下げ率10%の189円に引き下げられる。
西友はEDLP(Everyday Low Price)というスローガンのもと、期間限定ではなく継続的に価格を下げるという戦略を2012年6月から実施しており、値下げを行うのは今回で5回目のこととなる。主要食品・日用品920品目の13年12月時点での税込価格は、13年2月の時点の税込価格と比較して、平均9.6%安くなっているという。
また西友は先月の25日に、「生鮮食品満足保証プログラム」の一環として、4月1日より西友で購入した肉や野菜や魚介類などの生鮮食品に不満があったら、購入者に対してレシートなしでも全額返金するというサービスを開始したばかりだった。今回の値下げと共に、こうした新たなサービスを実施することで、消費税増税前の駆け込み需要に伴う反動減、また来店客数の減少に対応する。
西友は今回の値下げに際して、「消費税増税後も、EDLP戦略を軸とした低価格路線でそのミッションであるSaving people money so they can live better (低価格で価値あるお買物の機会を提供し、より豊かな生活に寄与すること)を目指していきます」とのコメントを発表している。
そしてイオン<8267>やイトーヨーカ堂も値引きを打ち出しており、消費税増税後の大手スーパーによる値下げ競争が加速し始めている。(編集担当:滝川幸平)