アイリスオーヤマ、油不使用の調理器市場に参入

2014年04月11日 08:56

 生活用品のアイリスオーヤマは業界初となるオーブンやトースター機能を搭載したフライヤー「ノンフライ熱風オーブン」の販売を、今月25日から開始すると発表した。フライヤーにオーブン・トースター機能を搭載した商品は、業界初となる。この「ノンフライ熱風オーブン」では油を使わずに揚げ物を調理することが出来、ヘルシー志向の強いユーザーや油を使用した調理を敬遠するユーザーなどを取り込みたい考えだ。

 「ノンフライ熱風オーブン」は、食材に対して強い熱風を送ることでムラなく加熱することが出来、それによって油を使用しなくても揚げ物料理を作ることが出来る。ファンから送り出される強い風をヒーターが熱し、その熱風が食材を加熱する際に水分を蒸発させるので、油なしでも揚げ物特有のサクサク感を味わうことが可能だ。また熱風はフライヤー内を循環する仕組みになっており、上下のヒーターからも熱が加えられることから、フライヤー内の温度は一定に保たれ食材に対する加熱のムラも起こらない。

 こうした油を使用しない揚げ物調理器は、オランダの家電メーカー「フィリップ」の販売している「ノンフライヤー」が店頭品切れを起こすなどの人気を博しており、今回のアイリスオーヤマの参入により、市場競争はますます過熱の一途を辿りそうだ。

 高齢者や共働きの家庭を中心に「手間をかけずに手軽に調理したい」という欲求は高まっている。「ノンフライ熱風オーブン」なら油の温度調節や使用後の処理も必要なく、そうしたニーズに応えることが出来る。そして脂質を最大89%カット出来ることから、ヘルシー志向にもマッチする。またトーストやグラタンなども作ることが出来るオーブン・トースター機能のほかに、冷えた食材を温め直す機能「Re;cook(リクック)」も搭載されているので、その利便性はかなり高いと言える。

 市場想定価格は35000円(税抜き)を予定しており、販売開始初年度は販売台数約10万台を目標としている。(編集担当:滝川幸平)