12日、東芝<6502>はテレビなどの映像事業やパソコン、生活家電製品などを取り扱うライフスタイル事業における新しい会社「東芝ライフスタイル株式会社」を4月1日付で設立すると発表した。
東芝は、社内カンパニーであるデジタルプロダクツ&サービス社にて、テレビなどの映像事業の分割を行い、生活家電を担う東芝ホームアプライアンスへと統合し、「東芝ライフスタイル株式会社」という新しい会社として4月1日より事業の運営を開始する。東芝は、13年9月に映像事業と生活家電事業を統合するという計画の発表を行っていた。
今回の統合及び新会社設立は映像事業の構造改革の一環であり、映像事業と家電事業を一体化することにより、それぞれの事業のコスト削減や、人員や物流などの経営資源の共通化、そして事業の効率化を図る狙いがある。また注力地域における戦略や商品開発の意思決定を速やかに行うため、社長直属の地域戦略・横断商品企画プロジェクトチームを新設し、統合シナジー効果を最大化するとしている。また本社機能についても、営業部門と技術部門間の連携強化と業務効率化を図るため、青梅市に集約される。また、これからの成長が期待されるスマート家電の分野においても一元開発を進める模様だ。
「東芝ライフスタイル株式会社」の代表には、東芝ホームアプライアンスの代表取締役社長である石渡敏郎氏が就任する。東京の青梅市を拠点とし、テレビや生活家電などの開発、製造、販売を行う。
そして今後は、東南アジアや中近東などの新興国を中心に海外での販売を強化するとのこと。また、テレビや生活家電にネットワークで連携することの出来るスマート家電といった新分野においても注力していくとしている。
東芝のテレビ事業は2年連続の営業赤字となっており、12年度には赤字額が500億円程度にものぼった。13年10~12月期には構造改革の効果により黒字となったものの、まだまだ予断は許さぬ状況で、東芝としては今後もさらなる改革を進めていく方針だ。(編集担当:滝川幸平)