15日のNYダウは89ドル高で続伸。午前中はジョンソン・エンド・ジョンソンやコカ・コーラの好決算を背景に上昇。しかしウクライナ情勢の緊迫化に加え、この日はアメリカの確定申告期限で納税資金のために現金化するニーズもあり110ドル安まで下げる場面があった。税金は期限ギリギリまで払いたくないのが人情。終盤に半導体関連などハイテク系主体にプラスまで盛り返すが日中値幅209ドルの乱高下。NASDAQは11ポイントしか上昇しなかった。取引終了後に発表されたインテルの決算は1株あたり利益が市場予測を上回りまずまずの結果、ヤフーの決算は小幅の増収で、ともに時間外取引で急上昇した。16日朝方の為替レートはドル円が101円台後半、ユーロ円が140円台後半で、前日とあまり変わらない水準だった。
シカゴCME先物清算値は14110円。この朝も取引時間前の外資系証券の売買注文動向は8日連続の売り越しだったが、日経平均は130.06円高の14126.87円と前日は届かなかった14100円台に乗せて始まる。午前9時10分すぎには14200円を突破し9時31分には14277円まで上昇した。10時台前半まで14200円台前半の値動きが続くが10時50分すぎに一時14300円にタッチ。11時に中国の1~3月期の国内総生産(GDP)が発表され、10~12月期の7.7%増に対し7.4%増と2四半期連続で鈍化したが市場予測の7.3%は上回ったため上海、香港市場は上昇幅をひろげ、日経平均も14300円台を突破して11時3分に14334円まで上昇した。中国の3月の小売売上高は市場予測を0.3ポイント上回る12.2%増、工業生産高は市場予測を0.2ポイント下回る8.8%増で、中国経済指標の関所を無難に通過。11時台は14300円をはさんだ小動きになり前引は14313円だった。
後場は高値を更新して再開。午後0時38分に14381円まで上昇した後は14300円台半ばで水平飛行。2時前から機首を上げ14400円に何度も迫り、2時57分に14400円にタッチ。勢いは最後まで衰えず終値は420.87円高の14417.68円で大幅続伸した。日中値幅はほとんど上昇一方の295円。TOPIXも+30.46の1166.55で続伸した。売買高は20億株、売買代金は1兆9247億円だった。
値上がり銘柄は1729で値下がり銘柄は49しかなかった。全セクターがプラスで、その上位はその他金融、鉱業、パルプ・紙、情報・通信、証券、不動産など。下位は空運、水産・農林、食料品、ゴム製品、その他製品、倉庫などだった。
日経平均採用225種の値上がりは224銘柄、値下がりは0銘柄、値動きなしがユニチカ<3103>1銘柄だけだった。プラス寄与度1~4位はソフトバンク<9984>、ファーストリテイリング<9983>、KDDI<9433>、ファナック<6954>の順に「日経平均寄与度四天王」が顔を揃え、合計+148円で値上がり幅の35%を占めた。
メガバンクも証券大手も揃って大幅高。業種別騰落率1位のその他金融セクターは77円高のオリックス<8591>と105円高のクレディセゾン<8253>の上昇ぶりが目立っていた。トヨタ<7203>は123円高と大幅反発。富士重工<7270>は自動ブレーキ車の生産が追いつかず発売延期と報じられ三菱UFJ証券が目標株価を下げたが55円高だった。ホンダ<7267>は78円高、マツダ<7261>は18円高、ダイハツディーゼル<6023>は3月期の純利益が19%増の増益見込みになり39円高だった。
ソニー<6758>は4Kテレビの世界販売を4倍に増やす話があり44円高。シャープ<6753>は今期の営業利益が1000億円に達する見通しが出て5円高。パナソニック<6752>は47円高、日立<6501>は28円高、東芝<6502>は9円高だった。インテルが決算発表後に時間外取引で急騰したため半導体関連などハイテク銘柄が活気づき、東京エレクトロン<8035>は60円高、アドバンテスト<6857>は27円高。シリコンウエハー首位の信越化学<4063>はアメリカ・ルイジアナ州で年産50万トンのエチレン工場の建設が許可された報道もあり92円高だった。