マツダ<7261>は25日、2015年3月期の営業利益が前期比15.3%アップの2100億円、また純利益が前期比17.9%アップの1600億円になるとの見通しを発表した。マツダ独自の低燃費技術「SKYACTIV(スカイアクティブ)」搭載車種拡大などにより採算が改善したことを受けて、2年連続で過去最高益を更新するとしている。年間配当は10円(前期は1円)を計画しており、8月に5株を1株に併合するため、配当は実質2倍となる。
売上高は前期比7.7%アップの2兆9000億円となると見込んでおり、世界販売は前期比7%アップの142万台を見込んでいる。国内での新車販売は消費税増税による駆け込み需要の反動減により6%ダウンの23万台を見込んでいるものの、北米で前期比13%アップの44万台、中国で前期比17%アップの23万台を見込んでおり、そうした海外販売にて補う考えだ。
世界販売計画は前期比6.7%アップの142万台とし、昨年の秋に世界各国にて投入したスカイアクティブ搭載車の「マツダ3(日本名、アクセラ)」が通年で寄与する以外にも、その品揃えは充実している。またメキシコの新しい工場も本格稼働し供給力も高まったため、過去最高の販売台数を目標として掲げている。
一方、16年3月期の世界販売計画は152万台とし、これまでの170万台から下方修正した。日本や欧米などの先進国の市場ではこれまでの予定通りだが、しかし中国を含むアジア市場にて新世代商品の投入がずれ込むことから、そうして修正を行ったようだ。
またマツダは同日に14年3月期の連結決算を発表。それによれば、売上高は前期比22.1%アップの2兆6922億円、営業利益は前期比237.7%アップの1821億円、経常利益は前期比325.1%アップの1406億円、純利益は295.6%アップの1356億円という結果であった。
13年度通期の世界販売台数は前期比7.8%アップの133万1000台で、国内の販売台数は前期比12.6%アップの24万4000台だった。「アクセラ」が計画数を大きく上回る売れ行きをみせたほか、「アテンザ」や「CX-5」も好調に推移したことが寄与したものとみられる。(編集担当:滝川幸平)