筆者は50台前半、大学時代のアルバイト時給は職種によるが、だいたい関東エリアで500円から600円。700円を超えると大喜びしたものだ。それが今は関東エリアでは1000円を超えている。時代は変わった。
株式会社インテリジェンスが運営する求人情報サービス「an」では、求人情報メディア(PC・モバイル・スマートフォンサイト、有料求人誌、フリーペーパー)に掲載された求人広告から173職種について、平均時給を分析した。そして、2014年4月の結果を発表した。
この調査は02年より行っている。今回、14年4月の全国平均時給は989円(前月979円、前年同月973円)で、前月比10円の増加、前年同月比16円の増加となった。「an」に寄せられる求人数は前月比-2.8%、前年同月比+70.3%となった。
消費増税を迎えた4月。求人数は前月から微減にとどまった。4月は人事の繁忙期、かつ、学生が時間割確定前で動きづらい時期であるため、多少採用が落ち着いた職種もある。しかし、長引く人不足を背景にアルバイト市場全体としてはニーズの高い状態が続いている。
エリア別平均時給は、関東エリアが1045円と最も高く、次いで関西エリア(981円)、東海エリア(969円)、北海道エリア(864円)、九州エリア(850円)の順。対前年増加率は、東海(-0.2%)を除く4エリアでプラスとなり、全体では+1.6%だった。
職種別平均時給は、「専門職系」(1151円)が最も高く、「運輸職系」(1101円)、「サービス系」(1052円)、「事務系」(1028円)、「技能・労務系」(969円)、「フード系」(939円)、「販売系」(897円)と続いた。対前年増加率では、28カ月連続前年比プラスの「フード系」(+0.6%)をはじめ、「サービス系」(+6.5%)では10カ月、「事務系」(+0.1%)では4ヶ月連続で前年比プラスが続き、全体では+1.6%だった。
全体的に市場はい状態で推移している。各職種とも前年比でプラスを記録している。とくに「フード系」は2年以上も対前年比プラスが続いており、アルバイターも働き甲斐があるというもの。こうして具体的に賃金の数字の上昇を見ると、景気回復も実感できる。 (編集担当:慶尾六郎)