ゼンショーHD増収減益。すき家の人員不足に悩む

2014年05月17日 19:01

 2014年3月頃から、インターネット大手掲示板やツイッターなどのソーシャルメディアにおいて、ゼンショーホールディングス<7550>が運営する大手牛丼チェーンの「すき家」の従業員不足が騒がれるようになった。掲示板やツイッターなどに人員不足のため急遽閉店した店舗の写真がアップされたり、また従業員と思われる人物によって、人手不足に悩む店舗の実状が書き込みされるなど、大きな社会問題として世間を賑わせた。

 「すき家」がこうした人員不足に陥った原因は、アルバイトを中心とした採用難に陥り、それに伴い既存のアルバイトの業務負担が大きくなってしまい、そのことに不満を持った既存のアルバイトが辞めてしまう、といった悪循環が発生したためとみられている。

 こうした事態を受けてゼンショーホールディングスでは、4月に「すき家」の職場環境改善に向けた施策を打ち出した。そちらでは風通しのよい店舗経営体制の確立や、労働環境改善のための第三者委員会の設置などが明言されていた。

 しかし現在もそうした人員不足は続いているようで、14日に発表されたゼンショーホールディングスの14年3月期の連結決算によれば、売上高は前期比12.2%アップの4683億円、営業利益は前期比44.8%ダウンの81億円、当期純利益は前期比78.2%ダウンの11億円という増収減益であり、減益の原因の一部には、人員不足により休業や営業時間を短縮する店舗が相次いだこともあるとみられている。

 ゼンショーホールディングスは14年3月期連結決算の中で、人員の確保について、「当社及び当社グループにとって、お客様に満足していただける店舗オペレーションを維持していくために、人財の確保は重要な経営課題となっております。そのため、従業員にとって働きやすい職場環境の維持による人財の確保に注力している」と述べているが、労働環境の悪い企業が続々と「ブラック企業」として槍玉に挙げられる風潮が続くなか、そうしたイメージをどの程度払しょくできるかが、これからの「すき家」の命運を分けるカギとなるだろう。(編集担当:滝川幸平)