今ではスマートフォン(多機能携帯電話)を持っている人というのも珍しくはなくなったが、「iPad(アイパッド)」などのタブレット端末を持っている人の数も、昔に比べればどんどん増加しているように感じる。特にそのことを感じるのが、新幹線で移動している時だ。車内を見回してみると、タブレット端末で仕事をしたり動画を鑑賞している人をよく見かける。確かに映画などの動画を観る際には、スマートフォンよりも画面の大きいタブレット端末の方が快適だろう。こうした光景を新幹線の中で見かけるたびに、今後はスマートフォンと同じようにタブレット端末もどんどん普及していくのだろうかなどと思ったりもする。
そんな中、28日にNTTドコモ<9437>が米アップルのタブレット端末iPad2機種を6月10日から発売すると発表した。NTTドコモは去年の9月に「iPhone(アイフォーン)」を発売していたが、これによりフルラインナップが揃うこととなった。
今回発売が発表されたのはLTEなどのモバイル通信に対応する「iPad Air」と「iPad mini Retineディスプレーモデル」の2機種で、NTTドコモのLTE「Xi」に対応するほか、6月1日から導入される新料金プランも適用できる。 そしてiPadの発売開始を記念したキャンペーンも行われ、「iPadボーナスパケットキャンペーン」として、ボーナスパケットが毎月1GB分、最大で13ヶ月間プレゼントされる。
NTTドコモが6月1日から導入を開始する新料金プランでは、国内の音声通話が完全定額制となるほか、インターネット使用時や動画鑑賞時のデータ通信量を複数の端末で分け合えるのが特徴だ。またスマートフォンとiPadを併用した場合、その合計金額はこれまでよりも安くなるとしており、NTTドコモとしては今回発売が発表されたiPadとその新料金プランの両方の効果により、ユーザーの「2台目需要」を狙いたい考えだ。
ユーザーの中には、「スマートフォンさえあれば十分」と考えている人もいるのは確かだが、しかし確実にタブレット端末の普及率は上がり続けている。こうした中、今回のNTTドコモによるiPad発売が市場にどういう影響をもたらすのか、その動向に注目したい。(編集担当:滝川幸平)