先日、日本代表チームがFIFAワールドカップ前の最後の国内試合となるキプロス戦を終え、いよいよ開幕ムードがピークに達するなか、28日、大手電機メーカのソニー＜6758＞が国際協力機構（JICA）と共同でワールドカップ期間中にアフリカのコートジボワールでパブリックビューイングを行うとの発表を行った。パブリックビューイングが行われるコートジボワールはサッカー強豪国の一つであり、また現地時間6月14日（日本時間6月15日午前10時）に予定されている日本代表チームの初戦相手国でもある。
今回の取り組みは社会貢献活動の一環であり、パブリックビューイングに必要な音響機器や映像機器などはソニーによって提供される。コートジボワール最大の都市であるアビジャンや首都のヤムスクロなどを含む都市にて計10回行われる予定で、8000人以上の来場者を見込んでいる。ソニーとしてはこうした取り組みを行うことにより、これから事業活動を注力するとしているアフリカ地域において、「ソニーブランド」の認知度を高めたい考えだ。
ソニーは日本企業でただ一つのFIFAのオフィシャルパートナーである。今回のパブリックビューイングはFIFAの了解を得た上で、ワールドカップでのコートジボワール戦を生中継したり、また録画映像や過去の試合なども上映する予定だ。200インチの屋外スクリーンや65インチのテレビなどを提供し、電気の通っていない地域ではソニーの蓄電システムなどを活用し上映を行う。
ソニーは今回の発表に際し、「人々の好奇心を刺激し、感動を生み出すグローバル企業として、本パブリックビューイングを通じてアフリカのコミュニティにおけるソニーのブランド認知や商品への関心を草の根で進めながら、自国サッカー選手の世界での活躍を通してコートジボワールの人々に夢や感動を伝えていきます」としている。
内戦による被害が生じているコートジボワールのアビジャンに住む人々が、上映される自国のサッカー戦を鑑賞することにより、少しでも活力と希望を取り戻してくれることを願うばかりである。（編集担当：滝川幸平）
