2020年に東京での開催が決定したオリンピック。まだまだ先のことのように感じられなくもないが、しかしその「東京五輪開催決定」を契機に、様々なプロジェクトがすでに進行している。3日にJR東日本＜9020＞によって正式発表された山手線と京浜東北線の品川駅－田町駅間の新駅建設もその一つだ。
JR東日本は3日、山手線と京浜東北線の品川駅－田町駅間に新しい駅を建設すると発表。20年の東京オリンピック開催までの開業を目指す。現在、品川駅周辺ではビジネスエリアとして再開発が進行中だが、新しく建設される駅はその再開発の中核的存在になるのではないかとの期待が寄せられている。再開発と合わせた最終的な完成は20年以降になる模様。
山手線のなかでも品川駅－田町駅間の距離は2.2キロメートルと最も長い。新駅は、品川駅－新駅間約0.9キロメートル、田町駅－新駅間が約1.3キロメートルの位置に建設される。また新駅着工にあたり、山手線と京浜東北線の線路が東側に移設される。計画によると新駅は2階建てとなり、1階には山手線と京浜東北線のホーム（2面4線）が備えられ、2階には改札口のほかに、広場や噴水、屋外ステージなどが設けられる予定。また1階ホームの真上を円形の吹き抜けとし、2階から電車を眺められるようにするという。そして駅前には大きな広場を作り、オリンピックなどを観戦するためのパブリックビューイングを行ったり、各種催し物が行えるようにする。
JR東日本は現在、品川駅－田町駅間にある車両基地の設備の見直しや留置車両の移設などを進めているという。それにより確保された約13ヘクタールの用地を今回の新駅も含めて大規模開発する予定で、都などの各行政と協議しつつ進められる。
こうして山手線に新しい駅が建設されるのは1971年完成の西日暮里駅以来のことで、新しい駅を加えると山手線の駅数は30駅となる。新しい駅の名前は今後決定される。また今回の発表に際しJR東日本は、新駅のイメージ図も公開している。（編集担当：滝川幸平）
