ファブレットの人気が高まっている。これまで主流であった4インチから5インチ程の液晶画面より、一回り大きめの5.5インチから7インチ台のファブレットと呼ばれる大画面スマートフォンの売上が急伸しているのだ。
ファブレット人気は日本だけの現象ではない。先日、米国の調査会社IDCが発表した内容によると、2014年の世界におけるタブレット端末の出荷台数は2億4540万台となる見通しで、それまでの2億6090万台との予測から大幅に下方修正された。その大きな原因の一つが、ファブレット市場の拡大だという。
従来のスマートフォンでは難しかった操作も、大きな画面を持つファブレットでは可能となり、タブレットの新規購入を圧迫しているというのだ。
日本の携帯キャリアにおけるファブレットの最新モデルは、サムスン電子の「GALAXY Note 3」、LGエレクトロニクス・ジャパンの「G Flex LGL23」、ソニー<6758>の「Xperia Z Ultra SOL24」の三機種だ。大手3社の取り扱いとしては、NTTドコモ<9437>は「GALAXY Note 3」のみを扱い、KDDI<9433>のauは三機種全てを扱う。ソフトバンク<9984>は現時点でファブレットの扱いは無いが、次期iPhoneで噂される5.5型の大画面モデルが登場すれば取り扱いとなる可能性が高い。上記三機種の中で画面サイズが最大なのはXperia Zの6.4型。厚さ6.5mm・幅92mmであり、実際に触った感覚としては通話するために片手で持つとなると、このくらいのサイズが上限ではないかと感じた。
CPUも高速化し、液晶の解像度も1280×720ドットから1920×1080ドットは当たり前となるなど、大画面を心地よく動かすための性能はどの機種も十分に満たされている。少し前のスマホにありがちだった「モッサリ感」に襲われることはまず無いだろう。
ファブレット唯一の弱点を挙げるとすれば、バッテリーの持ちかもしれない。大画面化した分どうしても消費電力は大きくなってしまう。通常のスマホと比べるとあまり遜色は無いが、タブレットと比較した場合どうしても弱さを感じてしまう。
今後、ファブレットの新機種はどんどん増えていくことだろう。最近では端末の高性能化により、買い替えサイクルは伸びているというデータもある。しかし、美しい大画面はやはり購買意欲を大きく刺激する。我々がファブレットの魅力に抗い続けるのは少し難しいかもしれない。(編集担当:久保田雄城)