NTTドコモ<9437>の「カケホーダイ&パケあえる」、そしてソフトバンク<9984>の「スマ放題」と相次いで国内通話定額サービスの実施と提供開始が発表されている携帯電話業界だが、大手3キャリアの最後の1社、auのKDDI<9433>もとうとう25日、国内の通話を定額とする新料金サービスの提供開始を発表した。
KDDIが発表したのは国内での音声通話が定額となるプラン「電話カケ放題プラン」と、6種類のデータ容量を選択することのできる「データ定額」を組み合わせた新料金サービス、「カケホとデジラ」だ。8月13日より提供が開始される。KDDIによると、この「電話カケ放題プラン」にかかる費用は基本料金のみで、通話時間や通話回数に関わらず国内音声通話はすべて定額となる。また、ほかのキャリアの電話や固定電話にかけた場合でも定額になるという。料金は、2年単位の継続契約を前提とした「誰でも割」を適用した場合、4G LTEスマートフォン向けで月額2700円(税別)であり、NTTドコモやソフトバンクの国内通話定額の料金と横並びとなっている。
また「電話カケ放題プラン」と併せて、「データ定額」サービスも開始。ユーザーは2GB、3GB、5GB、8GB、10GB、13GBの6つの種類から選択することができ、料金はそれぞれ2GBで月額3500円、3GBで月額4200円、5GBで月額5000円、8GBで月額6800円、10GBで月額8000円、13GBで月額9800円となっており、データ容量が大きいものを選択するほど1GBあたり料金は安くなる。他のキャリアと比べて、選択できるデータ容量が細かく設定されている点が特徴だ。そしてデータ容量が足りなくなった際には0.5GBから購入することのできる、「データチャージ」も導入する。そのほか、余ったデータ容量を家族間で分け合うことのできる「データギフト」も12月より開始する予定だ。
こうして3社横並びの金額で、国内音声通話定額サービスが出揃った形となった。これによりますます「通話定額競争」が加熱することは間違いないわけなのだが、はたしてその競争に勝ち抜き「横並び」から抜きん出るのはどのキャリアなのか? 今後の展開に注目したい。(編集担当:滝川幸平)