今週、6月第5週(30日)、7月第1週(1~4日)は5日間の取引。7月1日はカナダが1867年に英連邦内の自治領になった日を記念する「カナダ・デー(建国記念日)」で休場、香港が1997年に英国から中国に返還された「香港特別行政区設立記念日」で休場、タイが「バンクホリデー(銀行休業日)」で休場。3日はアメリカの独立記念日の前日なので株式市場は午後1時までの短縮取引になる。4日は「独立記念日(インデペンデント・デー)」で、NY市場もNASDAQもシカゴCMEもNYMEXの金先物、原油先物も為替・債券市場も全て休場。4~6日は3連休。
今週の国内の経済指標は、7月14~15日の日銀金融政策決定会合の行方を占う上でも7月1日の日銀短観に注目。それにより消費増税後の反動減が深刻と確かめられたら追加金融緩和に踏み切るシナリオが当初考えられたが、どうやらその逆になりそうな気配。
6月30日は5月の鉱工業生産指数、自動車生産台数、6月の中小企業景況判断指数、5月の住宅着工件数、7月1日は6月調査の日銀短観、6月の新車販売台数、5月の毎月勤労統計調査、6月の大手百貨店4社売上高、マークイット製造業購買担当者景気指数(PMI)確報値、2日は日銀短観の「企業の物価見通し」、6月のマネタリーベース、3日は6月のマークイットサービス業購買担当者景気指数(PMI)が、それぞれ発表される。
7月1日は国税庁から「路線価」が発表される。これは相続税、贈与税の課税対象財産の評価に使われる地価。2~4日は東京ビッグサイトで「国際・電子出版EXPO」が開催される。3日には日銀の「生活意識に関するアンケート調査」の結果が発表される。3~12日にカナダのバンクーバーでTPP首席交渉官会合が開催予定で、日本も参加する。
主要企業の決算発表は、2月期決算銘柄の3~5月期(第1四半期)決算がピークを迎える。コンビニ大手3銘柄など流通大手の4月以降の業績で消費増税後の反動減の程度を確認できる。
6月30日はアダストリアHD<2685>、ウェザーニューズ<4825>、スター精密<7718>、象印マホービン<7965>、7月1日はキユーピー<2809>、良品計画<7453>、スギHD<7649>、ケーヨー<8168>、UCS<8787>、2日はダイセキ環境ソリューション<1712>、わらべや日洋<2918>、イオンモール<8905>、ミニストップ<9946>、3日はUSEN<4842>、セブン&アイHD<3382>、不二越<6474>、ファミリーマート<8028>、ユニーGHD<8270>、イズミ<8273>、4日はローソン<2651>、アスクル<2678>、ユニオンツール<6278>、岡野バルブ製造<6492>、オンワードHD<8016>、カスミ<8196>。
今週の新規IPOは1件。7月2日にVOYAGE GROUP<3688>が東証マザーズに新規上場する。「ボエージ」ではなく「ボヤージュ」とフランス語読みするが、その後はGROUPEではなくGROUP。東京が本社でポイントサイト「ECナビ」などのメディア事業、アドテクノロジー事業などを手がけるネット・コンテンツ関連銘柄。公開価格は2400円。なお、3月期決算銘柄の株主総会は4社が開催する6月30日で終了する。
海外の経済指標は7月1日に集中する。その中ではアメリカのISM製造業景況指数が最も重要で、市場予測は55.5。アメリカの雇用統計は、4日が独立記念日の休日なので3日に繰り上げて発表される。その直後のNY市場は午後1時(日本時間午前2時)までの短縮取引で、4日の東京市場開始まで時間が空くが、今回は週末をはさまずにその結果を反映できる。その市場予測は非農業部門雇用者数の伸びが21万人、失業率が6.3%。
6月30日はユーロ圏の6月の消費者物価指数(CPI)速報値、アメリカの6月のシカゴ購買部協会景気指数、5月の仮契約中古住宅販売指数、7月1日は中国の6月の物流購入連合会の製造業購買担当者景気指数(PMI)、HSBCの製造業購買担当者景気指数(PMI)確報値、ドイツの6月の製造業購買担当者景気指数(PMI)確報値、5月の失業率、ユーロ圏の5月の失業率、アメリカの6月のマークイット製造業購買担当者景気指数(PMI)確報値、ISM製造業景況指数、5月の建設支出、6月の新車販売台数、2日はアメリカの6月のADP雇用統計、5月の製造業受注、3日は中国の6月の非製造業購買担当者景気指数(PMI)、中国6月のHSBC・サービス業購買担当者景気指数、ユーロ圏の5月の小売売上高、アメリカの6月の雇用統計(非農業部門雇用者数、失業率)、5月の貿易収支、マークイットサービス業購買担当者景気指数(PMI)、アメリカの6月のISM非製造業景況指数、4日はドイツの5月の製造業受注が、それぞれ発表される。