志位委員長は「集団的自衛権行使容認で自衛官が激減すれば、徴兵制になりかねない。政府は、徴兵制は憲法18条で禁止された『奴隷的苦役』としているが、自民幹事長は『徴兵制が奴隷的苦役との議論には賛成しかねる』と明言している」と指摘。
志位委員長は、そのうえで「9条(戦争の放棄)さえ勝手な解釈変更をする勢力が、18条の解釈変更をしないと誰が保障するか?」と最大の警戒を示した。
また、「(何者かから)国民が攻撃されると言い、平和主義者は愛国主義が不足し、国を危険にさらしていると非難すればいい。他に必要なことはない。この方法はどの国でも機能する」(ナチスの高官・ゲーリング)。との言葉を引用し、「ナチス・ドイツが国民を戦争に動員したやり方と安倍首相の物言いが何と似ていることか!」と批判した。
ナチスと同じと、民主党の辻元清美衆院議員も安倍総理を批判する。辻元議員は、さきの閣議決定後の総理記者会見をあげ「再びありもしない例え(例の「お母さんと赤ちゃん」パネル)を出して『情』に訴え、行使容認によって広がるリスクにはふれないという、卑怯な、国民を愚ろうした記者会見だ」と批判。「まさに『ナチスの手法』に学んだクーデター」と酷評した。
社民党は8日、防衛省の動きとして「防衛省が集団的自衛権 について、『他国に加えられた武力攻撃を、実力をもって阻止することを内容とする集団的自衛権の行使は、これを超えるものであって、憲法上許されないと考えています』としていたURLページを削除した」と指摘した。どこまで憲法9条と平和主義を形骸化するのか、こうした行為が近隣諸国との緊張を高める結果にもなっているとの批判もある。
こうした中、政府・与党が国民の懸念にどこまで、担保できた答えを出すのか、閉会中の衆参予算委員会の論戦が注目される。(編集担当:森高龍二)