民主党の海江田万里代表は14日、衆院予算員会での外交・安全保障政策での登壇後の記者会見で「安倍総理には国民に正確に誠実に説明しようというつもりがないことが分かった」と批判した。
そのうえで、海江田代表は「自衛隊に新たな任務が加わることになれば防衛費が膨らむことになり、軍拡競争につながりかねない」とするとともに「歯止めについても『政府が総合的に判断する』ということでは、まったく歯止めになっていない」と懸念した。
海江田代表は「集団的自衛権の行使についてさらに議論を深め、われわれの立場を明らかにすることが国民からの信頼を取り戻すことにつながる。野党第１党である民主党が自公政権に対する国民の不満をしっかり受け止めていく必要がある」と、集団的自衛権に対する政府・与党への不満の声を受け止める政党になることで存在感を示す意向。
この日の予算委員会で海江田代表は「今回、新３要件によって限定的であれ集団的自衛権の行使に踏み切るということは、この中身が非常に重要。憲法で許される自衛権の範囲について、石油、食料、資源は日本にとって守らなければいけないものであり、これが途絶えたときは集団的自衛権の行使につながるということか」と質した。
安倍総理は「個別具体的な事態が起こった段階で新３要件のなかで判断していく。同時に今後の法整備で、自衛隊が武力行使するに際しては国会の承認が必要ということになっている。政府と国会が３要件にかなっているかを判断して初めて自衛隊は行動することが可能」とした。（編集担当：森高龍二）
