福田組<1899>は12月期通期の営業利益見通しを16億円上方修正し、期末にクオカード5000円分進呈の株主優待も発表。79円高で年初来高値を更新し値上がり率2位。他の建設株同様に受注は好調、工事採算は改善。道路舗装のNIPPO<1881>は大和証券が目標株価を引き上げ63円高。ニッケル製錬の大平洋金属<5541>の4~6月期決算は営業損益が9.4億円の黒字に転換。前年同期比で損益が9.9億円改善し6円高だった。
本社は横浜ではなく大阪の鶴見区にあり水中ポンプでトップシェアの鶴見製作所<6351>は27円高で年初来高値更新。フッ素技術を持つ関東電化工業<4047>は4~6月期の営業利益が3.2倍で、中間期も通期も業績見通しを上方修正し36円高で年初来高値を更新し値上がり率1位。地味な銘柄でも好業績をあげればスポットライトが当たる。
リベリアで布教していたスペイン人神父が帰天されヨーロッパ初の死者が出たエボラ出血熱は、WHO(世界保健機関)が未承認薬の容認方針を決め富士フイルムHD<4901>は売買代金12位に入り31円高、大幸薬品<4574>は134円高で値上がり率5位だった。しかし製薬大手はエーザイが74円安、アステラス製薬<4503>が9円安、中外製薬<4519>が40円安、第一三共<4568>が15円安と全面安で、医薬品セクターの騰落率もマイナスだった。
カゴメ<2811>は新工場を建設してカット野菜に参入するため前日に共同出資会社を設立して15円高。栄養価を高めた機能性カット野菜を2015年1月から首都圏のスーパーで売り出す。市場規模が1000億円もありキューピー<2809>も「サラダクラブ」ですでに参入している。カゴメは野菜飲料で築いたグループの資産を活かす。
三井物産<8031>は翻訳ベンチャー10社に出資し2020年東京五輪に向けて日本の観光情報の発信に役立てると報じられ5円高で年初来高値更新。住友商事<8053>は火山国のインドネシアで11万KWの大型地熱発電所を建設すると報じられ7円高。受注額は180億円で2016年の完成を目指す。
ヤマトHD<9064>は主婦など女性の配送員を今後3年で5割増やし2万人体制にすると報じられた。配達は1人から3~4人のチーム制に切り替える。株価は値動きなし。鉄道市場の開放努力を評価しEUがJR東日本<9020>、JR西日本<9021>、JR東海<9022>の3社をWTO(世界貿易機関)の政府調達協定から外すことで同意すると伝えられた。海外へのインフラ輸出がしやすくなりJR東日本は71円高、USJがらみで3日連騰のJR西日本は37円高で年初来高値を更新したが、JR東海は25円安だった。
バルチック海運指数は7日続伸し、海運セクターは日本郵船<9101>が売買高14位で4円高、商船三井<9104>が売買高13位で7円高、川崎汽船<9107>が売買高8位で5円高と売買を伴って買われ業種別騰落率トップ。政府専用機の後継機種がボーイングの「777-300ER」に決まり、機体整備がJAL<9201>から全日空に変更された。JALは60円高、ANAHD<9202>は2.6円高。スカイマーク<9204>は下げ止まって4日ぶりに反発し11円高で値上がり率6位だった。
電通は4~6月期決算を発表し、売上高は英国のイージス社の買収効果が出て海外で伸び5%増だったが、最終損益はイージス社ののれん代償却負担が依然重く、前年同期の赤字36億円から赤字幅は圧縮したが7.35億円の赤字。それでもゴールドマンサックスが目標株価を引き上げ135円高だった。サザンオールスターズや福山雅治さんが所属するアミューズ<4301>は4~6月期の営業利益が2.3倍になり32円高で年初来高値更新。コンサート収入もDVDやグッズの収入も好調。通期見通しの半分を超えたが上方修正を据え置いたのは、人気商売は一寸先は闇だから?
新興市場は日経ジャスダック平均は0.10%上昇、東証マザーズ指数は1.05%上昇。9時9分、ミクシィ<2121>に3日ぶりにザラ場中に値がつき、マイナスの場面もあったが160円高。前日までミクシィの身代わりで「東京がダメなら名古屋があるさ買い」されていた他のゲーム関連銘柄は、Klab<3656>は売買代金3位の283円安で値下がり率2位、マーベラス<7844>は売買代金11位の120円安で値下がり率4位、コロプラ<3668>は売買代金2位の170円安で値下がり率15位、ボルテージ<3639>は23円安と「東京で買えれば名古屋は売るさ」された。「夏休みお試し組」も振り出しからまた始めればいい。チャンスは何度でも訪れてくれるはず。
この日の主役はソニー。7日大引け後に「JPX日経400」から除外されたショックから立ち直り41円高で3日続伸。売買代金7位と買いを集めた。「プレイステーション4の世界販売が1000万台を突破」というニュースがあた。世界市場でソニー(SCE)は、「妖怪ウォッチ」ブームから仲間はずれの「ニンテンドー3DS」の任天堂<7974>、「X-box」のマイクロソフトを引き離してトップに立つ。「国内ではさっぱり」と言われるPS4だが、。国内のゲームユーザーはスマホゲームだけがゲームじゃないことに気づいて、くれるか?(編集担当:寺尾淳)