週明け18日のNYダウは175ドル高の大幅反発。NASDAQは43ポイント上昇した。ウクライナ、ロシア、ドイツ、フランスの4ヵ国外相会談がベルリンで開かれ一定の成果を収めたと報じられ買い戻された。ディスカウントストア業界の王者ダラー・ゼネラルがファミリー・ダラーに買収提案を行い11.6%上昇。4.9%上昇したファミリー・ダラーの買収で先に合意していたダラー・ツリーは2.4%下落。この業態はバイイングパワーに直結するスケールメリットの追求あるのみなので〃婚約破棄〃の公算大。NAHB住宅市場指数が市場予測を上回る好調さでDRホートンが1.4%、パルトGが2.8%、KBホームが2.9%上昇など住宅関連銘柄が買われた。ロシュは1.3%上昇。19日朝方の為替レートはドル円は102円台後半、ユーロ円は137円近辺で、ドル円が円安に振れていた。
CME先物清算値は15425円。NYの株高を受けて主力銘柄が買い直され日経平均は129.34円高の15451.94円で25日移動平均線15337円(前日終値時点)を突破して始まる。TOPIXも1280台に乗せてスタート。午前9時8分に15476円の高値をつけ、その後はおおむね15440~15460円のレンジで小動きが続く。10時を回ると10時6分に15429円の安値をつけた後、変動レンジがおおむね15460~15480円の水準に持ち上げられる。中国市場が序盤プラスでも反応薄。そのまま前場を終え前引けは15462円だった。
後場の日経平均は15460~15480円、TOPIXは1280前後のレンジで再開し、午後1時台からやや下がり15440~15460円のレンジで静かな動きが続く「シエスタ」。お盆休みがまだ続いているかのよう。2時に6月の携帯電話国内出荷が発表され9.6%減で2ヵ月連続マイナス。格安スマホが次々登場する中なぜかPHSが増加した。2時30分に発表された7月の全国百貨店売上高は2.5%減で4ヵ月連続のマイナスだったが、下落幅は6月から2.1ポイントの改善。日経平均は大引け際に少し売られて15450円を下回り、終値は127.19円高の15449.79円。7日続伸は昨年末の「破竹の9連騰」以来だった。日中値幅は46.94円で今年最小を記録。TOPIXは+9.03の1280.29で終値も1280台乗せ。JPX日経400も3営業日ぶりに反発した。売買高は17億株、売買代金は1兆5946億円で前日よりは増えても「閑散に売りなし」だった。
値上がり銘柄は1172で全体の64%を占めた。値下がり銘柄は485。上昇は31業種で下落は2業種。プラスのセクターの上位は不動産、石油・石炭、機械、電気・ガス、倉庫、非鉄金属など。下位は空運、パルプ・紙、医薬品、鉱業など。マイナスのセクターはその他製品、小売だった。
日経平均採用225種は値上がり181銘柄、値下がり34銘柄。プラス寄与度1位はソフトバンク<9984>で+16円、2位はファナック<6954>で+13円。マイナス寄与度1位は中外製薬<4519>で-3円、2位は塩野義製薬<4507>で-1円だった。
メガバンクはみずほ<8411>0.5円高、三菱UFJ<8306>0.7円高、三井住友FG<8316>41円高と揃って小幅上昇。野村HD<8604>は1円高。自動車大手もトヨタ<7203>10円高、ホンダ<7267>17 円高、日産<7201>4円高、マツダ<7261>5円高など上昇幅が小さかった。
東京五輪に向けてIT大手のテロ対策、防犯対策の技術が新聞で紹介された。日立<6501>は爆発物を持って駅の改札口を通過する人物を発見できる技術、NEC<6701>は市街地全体を防犯カメラで監視し画像認識技術で容疑者を特定できるシステム。「警察白書」のデータでは犯罪が減少してもこんなものが必要な世の中。日立は6.4円高、NECは5円高。東芝<6502>は8.3円高だった。「車載情報機器」のテーマ物色は息長く続いて、ソニー<6758>は売買代金7位に入り36.5円高。パイオニア<6773>も売買高14位、22円高で年初来高値を更新し値上がり率5位。クラリオン<6796>は売買高6位、売買代金10位と買われ17円高だった。
ダイキン工業<6367>はクレディスイスがレーティングを引き上げ276円の大幅高で売買代金12位。マブチモーター<6592>は三菱UFJ証券が目標株価を引き上げ50円高。テルモ<4543>はクレディスイスがレーティングを引き上げ87円高で年初来高値を更新した。ルネサスエレクトロニクス<6723>は待機電力を6割減らす電力計を発表して4円高。SMK<6798>は車載用カメラ向けモジュールの増産に入ると報じられ、25円高で7日続伸し値上がり率8位だった。
自動車用サスペンションのヨロズ<7294>は300万株の公募増資などの実施を発表し187円安で値下がり率1位。79億円を調達し最大16.8%希薄化するのを嫌気された。ブラジルの地下鉄のシステムを500億円で受注したと発表した三菱重工<7011>は18.2円高。ファナックは売買代金14位、340円高。機械セクターは業種別騰落率3位に入った。
ソフトバンクはシャープ<6753>製「日米共通スマホ」の発売を正式発表。9月に個人投資家向け普通社債(SB)4000億円を発行とも報じられたが142円高。シャープは野村証券が目標株価を引き上げ7円高だった。
出光興産<5019>はオーストラリアの石炭露天掘り鉱山の権益の10%を中国電力<9504>の現地法人に売却すると発表した。出光興産は24円高、中国電力は29円高。島根原発停止中の中国電力は発電能力の約5割を石炭火力でまかなう。関西電力<9503>は「再値上げ打診」という記事が出て34.8円高。「3.11」までは11基の原発と日本原電の敦賀原発への依存度が5割を超えていたので、燃料コスト増で採算が厳しい。
戸建て団地再生に取り組む大和ハウス工業<1925>は20円高。富士フイルムHD<4901>はデータ保管でイマジカHD<6879>と提携して27円高。イマジカHDは5円高。前日の主役の中外製薬はロシュの件で正式発表も何もなく売買代金3位と売られ80円安。任天堂<7974>も65円安と反落しその他製品セクターは業種別騰落率最下位。ダイドードリンコ<2590>は1月期の通期業績見通しを売上高は7.4億円下方修正、営業利益は14.7億円上方修正して株価は25円安だった。フィージャーズHD<3284>は160万株、10億円上限の自社株買いを発表し、33円高で値上がり率6位になっていた。