【日経平均】大引けプラスを死守し4.66円高で8日続伸

2014年08月20日 20:36

 電炉メーカーの東京製鐵<5423>は16日に宇都宮工場で火災が発生し減産を発表して18円安。建設需要で鉄骨用H型鋼も棒材も不足している時だけに機会損失が痛い。共英製鋼<5440>はベトナムでの設備投資計画変更を決定し23円安。日立金属<5486>はアメリカの鋳物製造会社ワウパカファウンドリーの持株会社の全株式を約1330億円で取得して子会社化すると発表し56円高で年初来高値更新。石油・ガスタンクの石井鐵工所<6362>は、東京電力<9501>が川崎市と横浜市の火力発電所3カ所をシェールガス専用に改修するという産経新聞の記事をきっかけに買われ30円高で値上がり率2位だった。

 三菱ケミカルHD<4188>は野村証券がレーティングを引き上げて12.5円高で年初来高値更新。明治HD<2269>はスーパー中心に高齢者向け食品の販路を拡大する方針が報じられ10円高。しかし60歳代の団塊の世代は「年寄り扱い」を嫌うのでマーケティングが難しそうだ。

 ユニーGHD<8270>は2015年2月から冷凍食品など中国産PB商品の取り扱いを中止すると発表したが値動きなし。「チキンナゲット・ショック」は外食だけでなく小売業にも拡大中。ABCマート<2670>は中間期、期末の配当予想をそれぞれ30円から40円に上方修正し年間配当予想は60円から80円に増え170円高。北陸、近畿で小売ディスカウント業態を展開するPLANT<7646>は82円高で年初来高値を更新し値上がり率6位。吉野家HD<9861>は、夜の居酒屋営業を400店舗に増やすと発表したが4円安。牛丼店の片隅や2階で営業する絵もない、花もない、歌もない居酒屋がなかなか好評という。

 自動車リースのイチネンHD<9619>は3月期末に上場20周年の記念配当6円を実施し年間で前期比で6円多い30円を配当する方針で24円高。前日値上がり率1位のスカイマーク<9204>は、エア・アジアのフェルナンデスCEOが「スカイマークに興味はない」とコメントし15円安でこの日は値下がり率1位。

 ゲーム・コンテンツ関連銘柄は高安まちまち。「ゲーム新御三家」と並び称されるガンホー<3765>は2円高だったがコロプラ<3668>は売買代金14位で130円安、ミクシィ<2121>は170円安。Klab<3656>は売買代金5位だったが26円安。日本エンタープライズ<4829>は買いの勢い衰えず売買高2位、売買代金4位。ストップ高の80円高で年初来高値を更新し、18日に続き今週2回目の値上がり率1位になった。

 新興市場は日経ジャスダック平均は0.21%上昇したが東証マザーズ指数は0.57%下落。ナノキャリア<4571>は前引け後に「ナノプラチン」がアメリカの特許庁から特許査定を受けたと発表し後場急騰して86円高。シード<7743>は東レとのコンタクトレンズの共同開発を発表して24円高だった。

 この日の主役は「羽田アクセス新鉄道」関連。JR東日本<9020>が前日、東京都心と羽田空港を結ぶ新線構想を発表した。東京駅と最短18分で結ぶルート、新宿方面ルート、お台場経由新木場方面ルートの3本で、新木場ルートは羽田に仮駅舎を開設して6年後の東京五輪に間に合わせるのも可能という。しかしJR東日本は96円安。鉄道工事に強い鉄建<1815>は4円高で年初来高値を更新し売買高、売買代金とも1位の「2冠」。JR東日本関連工事が約8割を占める東鉄工業<1835>は129円高で値上がり率14位だった。物色は後場には東京ベイエリア含み資産関連銘柄にもひろがり、東京都競馬<9672>が15円高、よみうりランド<9671>が29円高で値上がり率9位、東京ドーム<9681>が26円高で同12位になった。

 羽田アクセスのシェア大幅低下が予想される東京モノレールはJR東日本の子会社だが、莫大な投資をした京急<9006>は13円安。この日4円安だった東急<9005>には多摩川線、池上線の蒲田駅と京急蒲田駅の間に新線を建設する「蒲蒲線」構想があるが、東急が羽田空港に乗り入れるには京急空港線のレールを3本にする工事が必要だといいコスト的に厳しい。もっとも、大井町線の大井町駅の手前からJRの新宿方面ルートに乗り入れればそんな工事はいらず、羽田空港から東急の金城湯池、田園都市線へ直通できる。(編集担当:寺尾淳)