A級戦犯法要に追悼文 安倍総裁個人の行為

2014年08月27日 23:26

 今年4月に高野山で行われたA級戦犯、B、C級戦犯の追悼法要に安倍晋三総理が哀悼の意を示す追悼文を送っていたことが、東京裁判を否定しているかのように対外的に受け取られないかと記者団に聞かれた菅義偉官房長官は27日、「私人としての行為なので、政府としてのコメントは差し控えたい」とコメントは避けた。

 そのうえで菅官房長官は「A級戦犯については極東国際軍事裁判所において、被告らは平和に対する罪など犯したとして有罪判決を受けたことは事実であり、我が国はサンフランシスコ平和条約において、裁判所の裁判を受諾している。このことはこれまでも再三、申しあげてきた通り」と日本政府として、東京裁判の判決を受け入れている立場を改めて示した。

 追悼文で、安倍総理は内閣総理大臣の肩書でなく、「自民党総裁」との肩書で送っていた。また、内容は東京裁判を「歴史上、世界に例をみない過酷で報復的裁判」と位置づけた。報復的としている点は個人の見解であれ、客観的には総理ポストにいる人物として、裁判を受諾している日本政府の姿勢と合致しないと批判されることになりそう。(編集担当:森高龍二)