国際比較でスマホ保有率最低 ガラケー保有率が最高の日本

2014年09月09日 08:52

画像・国際比較でスマホ保有率最低 ガラケー保有率が最高の日本

スマートフォンの保有率が伸び続ける中、ガラケー人気も衰える様子がない。NTTドコモは最新カタログにガラケーを掲載している。スマホのバッテリー切れや料金の高さという難点から、ガラケーに出戻りする人が増加するかもしれない。

 スマートフォンの保有率が伸び続ける中、ガラケーも根強い人気を見せている。ガラケーとは、隔絶された環境により独自の進化を遂げることとなったガラパゴス諸島の名をもじった、日本の携帯電話を指す。日本の携帯市場はスマホが導入されるまで、通信方式が国内対応に限られたまま発展していった。このため、海外では珍しい機能を持つ携帯が出回り、いつでもテレビを見ることができるワンセグ機能や、オサイフケータイなどの電子マネー、カメラ機能、防水機能、赤外線機能などを備えている。ガラケーからインターネットにアクセスできるのも日本独自の機能であり、海外ではスマホを手にしてはじめて携帯でネットができるようになったのだ。

 総務省が7月15日に発表した「情報通信白書」によると、スマホの保有率はアメリカ69.6%、イギリス80.0%、フランス71.6%、韓国88.7%、シンガポール93.1%であるのに対し、日本は53.5%とかなり低い。しかしガラケーの保有率は28.7%で日本が最高だった。

 一方、電子情報技術産業協会(JEITA)と情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)の調査によると、今年4月における国内メーカーの携帯電話とPHSの出荷台数は、前年同月比を上回り、8.8%増となる108万8,000台となった。このうちスマホは73.4%減の8万9,000台、PHSは66.7%減の4万8,000台だった。このことからもガラケー人気が再燃している可能性が読みとれるだろう。

 ガラケーの良さはなんといってもシンプルな機能と電池の持ちの良さだ。スマホはガラケーと比較して電池の消耗が激しく、電話の最中にバッテリーが切れて通話ができなくなってしまうということも。このため、仕事で通話する機会が多い人の中には、スマホとガラケーの両方を所有しているというケースもある。スマホの台頭でガラケーは市場から消えるかとも予想されたが、NTTドコモ<9437>は最新カタログにガラケー4機種を掲載している。今後、ガラケーに出戻りする人も増えるかもしれない。(編集担当:久保田雄城)