中国の8月の工業生産、5年8ヶ月ぶりの低水準

2014年09月15日 12:36

 不動産市場の低迷などが原因で、中国の工業生産の伸び率が5年8ヶ月ぶりの低水準となった。13日、中国国家統計局は8月の工業生産を発表。それによれば、前年同月比6.9%アップという結果であり、2008年12月の5.7%アップ以来、5年8ヶ月ぶりとなる低い水準であったことがわかった。不動産の販売の落ち込みが生産や消費に影響を及ぼす形となった。

 7月は前年同月比9%アップという結果であり、それと比較すると8月は大きな落ち込みをみせる結果となった。内訳を見てみると、不動産の落ち込みにより鉄鋼やセメント、板ガラスなどの生産が鈍化、また自動車の生産も在庫増加の影響を受けて減少、電力などのエネルギーの供給も減少した。その結果、8月は6.9%アップという低水準の伸び率となり、中国の生産全体が低迷傾向にあることを伺える形となった。

 建設投資や企業の設備投資を含む1~8月の固定資産投資額は、前年同月比16.5%アップ。しかし伸び率は1~7月の17%から縮小。そして1~8月月の住宅販売面積は、前年同月比10%ダウン、新規着工面積も前年同月比14.4%ダウンという結果であり、多くの企業が不動産の建築を控えている流れが足を引っ張ることとなった。

 消費動向を表す社会消費品小売総額も、不動産の低迷により家具や家電、自動車の販売が伸びなかったことから、前年同月比11.9%アップと3ヶ月連続で伸び率は低下した。さらには中国政府の「ぜいたく禁止令」などの影響を受け、高級飲食店の売り上げが低下したことも影響したとみられる。

 今回の結果に関して中国国家統計局は、不動産の販売の落ち込みのほかに、ヨーロッパでの景気回復や新興国の経済成長の伸び具合が見込みより小さく、外需が思ったよりも伸長しなかったためとしている。

 しかし中国の李克強首相はこの国内の景気の傾向を合理的な範囲とみており、すぐに大規模な景気対策は行わず、構造改革を推し進めて掲載の安定運営を維持するという姿勢を示している。(編集担当:滝川幸平)