子どものゲームの是非は、親のゲーム歴によって左右される

2014年10月12日 19:05

 ゲームが及ぼす子どもへの影響というのは議論の尽きないテーマであるが、この度株式会社マーシュの調査によって、これまでゲームで遊んでこなかった人ほど「ゲームは子供へ悪影響を及ぼす」と考えており、ゲームで遊んできた人は「悪影響もあるが良い影響もある」と考えていることが分かった。

 Wii・Playstation・Xboxなどの据え置き型ゲーム機や、ニンテンドーDS・PSP・PS Vitaなどの携帯型ゲーム機の所有率は69.4%。7割の家庭がなんらかのゲーム機を持っており、据え置き型と携帯型の両方を所有する家庭は44.6%。両方を所有している割合は20代で51.9%、30代で46.0%、40代で39.3%。子どもがいない家庭60.5%だが、子どもが1人いる家庭では72.0%、2人以上いる家庭では84.8%。若い世代ほど、子の多い家庭ほどゲーム機を所有していることになる。

 子どもがゲームで遊ぶことで、発育や成長に与える影響についての考え方を問うたところ、約3人に1人が「影響すると思う」と答え、「少し影響すると思う」の45.1%と合わせると、「影響すると考える」が8割近くとなった。

 男女別では、男性より女性の方が影響すると考える人の割合がやや高く、年代別では、自分がゲームが好きと答えた人の割合が高かった。子ども時代にゲームで遊んだ経験も多い20代においては、30代・40代よりも影響を意識する人が多く、88.2%にも上った。また、ゲームが好きな人では84.0%が影響すると考えているが、ゲームが嫌いな人では67.3%と、7割近くはいるものの好きな人に比べると低い結果となった。子ども時代に実際にゲームに接したことがある人ほど、子どもへのゲームの影響を重視する人が多いようだ。

 ゲームが引き起こす影響について、「良い影響があると思う(「どちらかといえば」も含む)」を答えた人はわずか13.1%。「悪い影響があると思う(「どちらかといえば」も含む)が50.7%となった。36.2%は「どちらともいえない」という意見だった。年代別では、悪い影響があると考える人は40代が63.5%と多く、20代が39.0%、30代が44.2%。ゲームが好きな人は、約2割が良い影響があると答えており、悪い影響があると答えた人は38.9%と4割弱。

 子ども時代にゲームにあまり触れて来なかった高い年代では、子に対するよりマイナスの影響を懸念している一方で、若い世代・子持ち家庭では抵抗が少なく受け入れられているようである。しかしポジティブな影響もある一方でマイナスの影響があることも理解している。ゲームは楽しい、しかし現実生活がおろそかになる可能性もある。実際にゲームで遊んできた人ほど、ゲームとの付き合い方が難しいことを理解しているのかもしれない。(編集担当:堺不二子)