面接時間と実際の採用との関係について株式会社ワークポートが、67社の採用担当者に採用に関してのアンケート調査を行った。
「『採用したい』と思う人ほど、つい面接が長くなるものですか?」の問いに対して、「YES」と答えた人は70%。「関係ない」が24%。「NO」が6%となった。理由は、「より具体的に面接対象者の方を知りたいと思うため(40%)」「会社の思いや魅力をしっかり伝えたいため(6%)」等。
ほかに、「ミスマッチを防ぎ、長期間働いていただきたいため」「詳細条件まで確定する必要があるため」「魅力を感じる人ほど、聞きたいポイントが増えるため」「話が盛り上がるため」「社内で活躍できる分野、範囲を広げ、将来的にこの分野でも活躍できるから採用したいと判断ができるため」等の声も聞かれた。採用担当者が好意的な感触を持つと、詳細条件や活躍の分野といったより具体性のある会話が展開される傾向にあるようだ。
では、採用担当者はどういった点を重視しているのだろうか。同社はほかの調査を行い、「応募書類の中で最も重視している部分はどこですか?」と尋ねたところ、回答は「職歴(44.5%)」が最多。次いで「年齢」、「転職理由」「自己PR」「志望動機」「学歴」「資格」「写真」となった。
重視する部分が担当者によって異なる理由として、「職歴重視派の意見」としては「即戦力をもとめているため」「何をどのくらい、どのような立場で経験してきたかで、どの程度戦力となるか判断できるため」「経験や継続性、思考の一貫性を把握するため」。一方、「志望動機重視派の意見」としては、「将来に向けての意思が確認できる」。「自己PR重視派の意見」は、「自己分析がしっかりできているかを見たい」。それぞれ異なった見解から評価しているようである。
一方求職者側のアクションに関連し、「面接において、志望者からの質問内容が合否に影響することはある?」の問うたところ「YES」と答えた人は56%。「NO」は44%でした。「YES派」の意見としては、「弊社への興味度やコミュニケーション力を見るため」「質問内容の質によって、当社への興味度、仕事への意欲を図る」「あまりにも保守的な質問、ネガティブな質問、条件面のみの質問のみなどだと考える」「質問は志望者の志望理由の中で強く意志を持っている内容。会社の方針と違っていれば採否に影響する」等。
一方、「NO派」としては、「選考を希望される以前にでた質問に関しては、原則マナーの範疇であれば自由」「本音で話をしたいので、質問内容は問わない」「直接関係はしないが、その質問から広がった話でプラスや、まれにマイナスになることはあるかも」等。常識的なやりとりであればどのような会話でもあまりネガティブにはならないという考え方だ。
各採用担当者によって考え方は異なるものの、面接内容が合否に直接関連することは間違いなさそうだ。(編集担当:堺不二子)