議員の文書通信費 与野党で公開義務化法定せよ

2014年10月18日 13:32

画・松島法相のストールは「襟巻」か 60年前の服装規定が議論の的に

政治家の政治と金の問題が相変わらず続いている。ただ、公費については、その透明性を高めることが何より必要。法にかなった適正な使われ方が担保されるよう、法整備することが第一歩になる

 政治家の政治と金の問題が相変わらず続いている。ただ、公費については、その透明性を高めることが何より必要。法にかなった適正な使われ方が担保されるよう、法整備することが第一歩になる。

 維新の党は今国会に衆参両院の全議員に毎月支払われている月額100万円の「文書通信交通滞在費」について、「すべての議員に使途公開を義務付ける法案」を今国会に提出する方針で準備している。評価したい。是非、より充実した内容になるよう審議し、法案の成立を与野党超えて果たしてほしい。

 そのうえで、実効性をあげるために必要なら3年後に、さらに透明性が高まるよう法を点検し、見直しをする必要があれば、法改正をすることも附則に記しておいてほしい。

 維新の党は「法案が成立するまでの間は、党独自の内規で文書通信交通滞在費の使途公開を行う」としている。他の党も見習うべき措置だ。

 使途公開では、法律成立までの間も「国会で正式な使途基準を定めるまでの暫定ルールとして、使用内規にもとづき、文書通信交通滞在費を法律に従って使用し、月ごとに領収書を全て公開する」としている。

 また「事務所の家賃、電話使用料、郵送代、宅配便代、水道光熱費、良識の範囲での事務所での茶、お菓子代、職員の人件費、議員宿舎の家賃、交通費、議員連盟などの会費、機関紙発行費、研修会費、調査研修のための書籍購入費、翻訳代などは認めるが、飲食費、冠婚葬祭にかかる交際費や祝賀会出席に要する費用、中元や歳暮、病気見舞いや選別など儀礼の費用・選挙関係費・政治資金パーティー経費、宣伝事業などでの自動車購入などは禁止する」とした。

 維新の党は10月に支給された分の文書通信交通滞在費の使途について、使途報告書に基づいて12月に党のホームページで公開していくとしており、使途報告書では人件費、光熱水費、備品・消耗品費、事務所費、滞在費、組織活動費、機関紙発行費、宣伝事業費、調査研究費、寄付の10項目について公開していくとしている。これは評価したい。12月から毎月、報告していくことになる。

 ただ、維新の党の案では、100万円のうち文書通信交通滞在費として報告した適正に使用された分の残額について「議員本人が代表を務める国会議員関係政治団体へ繰り入れることができる」としており、残金を国に戻すことはない。つまり、残金は、議員個人は使わないが議員が代表を務める政治団体に回すことになる。

 1年間の使途経過をみて、文書通信交通滞在費は実際に「いくらが妥当なのか」検証することが必要だろう。また、残金は国に戻すよう義務付けることがよいのではないか。

 新党大地の鈴木宗男代表が平成20年に文書通信交通滞在費支給の法的根拠とその使用目的について政府に質している。政府は「国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律(昭和二十二年法律第八十号)第9条の規定に基づき、公の書類を発送し及び公の性質を有する通信をなす等のため支給されるものと承知している」と答弁した。

 鈴木代表が「法において文書通信交通滞在費について使途を報告する義務が課されていない理由は何か」と質したのには「承知していない」と答えた。なぜ、使途報告の義務がないのか理由は知らないのか。

 少なくとも、公費である以上、使途について、透明性を高めることに最大限努めることは当然だ。政府は「文書通信交通滞在費の取扱いについては、国会において御議論いただくべき問題であると考えている」として立法府にある国会議員自らが国民に対して説明責任を果たせる対応を行うべきとしている。

 鈴木代表は「金額そのものから議論する必要がある」と根本からの見直しを提起する。理由は「東京の議員も沖縄・北海道の議員も同額で、飛行機・新幹線・JRパス代が、全ての国会議員が受ける仕組みになっていて、電話代も東京都内はゼロ発信すると料金がかからないのに全国一律。滞在費に国会議員は格安の議員宿舎(一般には50万円の家賃のところ)に約10万円で入っている」など。

 維新の党が国会に法案を提出した際には、是非、この問題も含め、国民に分かり易い議論と国民の納得のいく結論を導き出して頂きたい。

 こうした議論が実効性をあげることが、国民の政治への、あるいは政治家への信用を積み上げる一歩になっていくと思う。まず、議員の文書通信交通滞在費は与野党で公開義務化の法定を図れといいたい。(編集担当:森高龍二)