21日のNYダウは215ドルの大幅高で3日続伸。6ドル高で始まりザラ場中にどんどん値を上げた。NASDAQは103ポイントも上昇し4日続伸。ECBが債券市場で社債の買い入れを始める可能性ありという報道が欧米の株式市場を刺激した。アメリカの中古住宅販売件数は市場予測を大きく上回り前月比2.4%増で1年ぶりの高水準。22日朝方の為替レートはドル円は107円近辺、ユーロ円は136円近辺で、ユーロが安くなっていた。
取引時間前発表の9月の貿易統計は貿易赤字9583億円で27ヵ月連続赤字。4~9月累計の貿易赤字は5兆円を超え年度上半期で過去最高。日経平均は233.91円高の15038.19円と大幅高で始まる。前日後場の下落分をそっくり取り戻し15000円の大台回復。TOPIXも大幅上昇でスタート。順調に数分で日経平均は15100円、TOPIXは1230にタッチするが、9時台はその近辺の水準でもみあい。前日は15097円の200日移動平均線が今週はレジスタンスラインになってなかなか上値を追えない。為替のドル円は107円を割り込み、10時台は徐々に値を下げて始値も下回り10時38分に15001円の安値をつける。しかし先物は大台を割り込んでも現物指数は踏みとどまった。上海市場はマイナス、香港市場はプラスで始まる。11時台には15050円を上回るようになり前引けは15057円だった。
後場は8円下げただけで再開。徐々に値を上げ、午後1時台後半になると15100円に再びタッチ。2時を回ると200日移動平均線を抜けて2時16分に15185円まで上昇。為替のドル円も107円台に戻っていた。終盤になると再び高値を取りながら値を切り上げ、大引け寸前に15195.78円の高値をつけ、終値は391.49円高の15195.77円。日中値幅は194円。TOPIXは+31.05の1236.41。売買高は21億株、売買代金は2兆805億円と大台を堅持した。
全セクターがプラスで、上位は海運、建設、空運、金属製品、情報・通信、陸運など。下位は保険、石油・石炭、ゴム製品、繊維、鉄鋼、銀行など。
22日のNYダウは153ドル安で4日ぶりに反落。NASDAQは36ポイント安。CPIは0.1%上昇で市場予測とほぼ同じで反応薄だったが、投資家をリスクオフさせたのは原油先物価格の下落と、カナダの首都オタワで起きた国会議事堂襲撃事件で、終盤にかけて売り優勢に。23日朝方の為替レートはドル円が107円前半、ユーロ円が135円台半ばでユーロが前日よりも安くなっていた。
日経平均は101.99円安の15093.78円で始まる。TOPIXもマイナスで開始。大台を割ることはなく午前9時台前半はおおむね15050~15100円のレンジで、後半は15100円台に乗せて静かに推移する。NYダウ大幅安でもドル円の107円台が支え。10時を回ると再び15050~15100円のレンジで、上海も香港もマイナスで始まった。10時45分に中国の10月のHSBC製造業購買担当者景気指数(PMI)が発表されると日経平均は10時48分に15137円まで急伸する。発表数字は市場予測の50.2を上回る50.4。上海総合指数は瞬間プラスになり豪ドル円レートも上昇したが、すぐクールダウン。日経平均も15120円を割った。それでも11時台は何度も高値を更新して15150円をオーバーし、11時29分に15174円の高値を取って前引けは15169円だった。
昼休みに円安が進行し、後場はほぼ前引け水準で再開後、上昇継続。たちまちプラスに浮上し15200円も突破して午後0時40分に15217円の高値をつけるがそこで折り返し。1時7分にも15232円の高値を取るがまた折り返して15200円も15150円も割り込んで急落するなど、なかなかプラスに定着できず安定しない。TOPIXも時々プラスにタッチするだけ。なかなか下げ止まらず2時を回ると15100円も割り込む。為替と連動した典型的な先物売りパターン。とはいえ前日15092円の200日移動平均線が「昨日の敵は今日の友」でサポートラインに変じて反発し、2時台は徐々に15150円近くまで戻す。終値は10月3日以来の「2ケタ高安」56.81円安の15138.96円と反落した。日中値幅は173円で3ケタ。TOPIXは-4.07の1232.34。売買高は20億株だが、売買代金は1兆7730億円で12日ぶりに2兆円を割った。
プラスセクター上位は海運、空運、鉱業、化学工業、電気・ガス、銀行など。マイナスセクター下位はその他金融、石油・石炭、非鉄金属、証券、医薬品、ゴム製品などだった。