民主党の海江田万里代表は4日の記者会見で安倍晋三総理がフェイスブックなどで民主党・枝野幸男幹事長への批判をしていることに「首相官邸に誹謗の木を植えてくださいというのが私の感想」と語った。
海江田代表は誹謗の木について「中国神話に登場する君主・堯帝の誹謗の木にまつわる話で、国民の意見を聞くために自分の宮殿の入り口に誹謗の木というものをつくった。柱を立てて、国民、庶民は自分の政治が間違っていたら誹謗中傷、そしる言葉を自分に対して書いてくれということで誹謗の木を植えた」と説明。
安倍総理が「今日(4日)の参院質問でも、国民の声をまったく聞かない。国民の声を代表する民主党委員の声を聞かない。そして誹謗中傷を繰り返している」と総理をけん制した。
川端達夫国対委員長も、この件について「この国会は『うちわ』が問題になったが、今や『器』が問題」とし「連合傘下の合法的な組織で与党幹部の皆さんもお付き合いがある団体で、何ら悪いことではない。特定の人だけを批判するという手法はまさに誹謗中傷であり、理解に苦しむ」とけん制。「もう少し堂々たる総理でいてほしい」と語った。
安倍総理は10月30日の衆院予算委員会で民主党・枝野幹事長の質問時に「殺人や強盗や窃盗や盗聴を行った核マル派がいるが、核マル派が影響力を行使しうる指導的立場に浸透しているとみられるJR総連、JR東から質問主意書によって、これはそういう団体であると認めたのは枝野議員が大臣をしている時の内閣」とし「その団体から枝野議員は約800万円の献金を受けていた。これは由々しき問題で、(自民が野党時代の当時)枝野大臣に答弁を求めた」と反撃。江渡聡徳防衛大臣の政治とカネの問題の追及時の答弁の中で述べた。またフェイスブックでも核マル派との関係が指摘される連合傘下のJR総連などから政治献金を受けていたと批判する首相秘書執筆の記事を掲載するなどしていた。(編集担当:森高龍二)