光の需要の高まりから、KDDIがADSL一部サービス終了

2014年12月15日 07:17

 今、新しくインターネット回線を自宅に繋げようとする人の多くは、光通信を選択するのではないだろうか。以前であれば光通信以外にもADSL通信も選択肢のうちの1つとしてあったとは思うが、大きな通信量が必要となる動画視聴などがインターネットを楽しむ上で欠かせない今の時代のユーザーにとっては、ADSL通信ではなくそうした大容量が必要となるコンテンツも快適に楽しむことのできる光通信を選択することは、必然であるとも言えるだろう。

 そしてそうした通信手段の移り変わりを受けて、KDDI<9433>は12日、同社が提供しているADSL通信サービスのうち、「メタルプラス電話サービス」「ADSL one」「au one net ADSL」の一部のコースの提供を終了するとの発表を行った。これは、ユーザーの需要が「auひかり」などの光通信によるブロードバンド通信にシフトチェンジしていることを受けての措置で、NTT東日本、NTT西日本の「フレッツ・ADSL」などの他社が提供しているADSL通信については継続する。

 サービス提供終了時期については、「メタルプラス電話サービス」およびメタルプラス電話とあわせて「ADSL one」「au one net ADSL」を利用中のユーザーについては2016年6月30日に、またADSL通信単独で、あるいはNTTの固定電話とあわせて「ADSL one」「au one net ADSL」を利用中のユーザーについては、15年9月30日にサービスの提供を終了するとしている。

 今回提供が終了となるサービスについては。13年6月17日までに新規受付を終了させており、KDDIは提供が終了となるサービスの対象者に対して、順次サービス提供終了に関するお知らせと、移行先推奨サービスへの手続き方法などを案内するとしている。

 今回提供が終了となるサービスのうち、銅線を使った固定電話「メタルプラス電話サービス」は、携帯電話や光回線の普及により08年の約327万件から半数以下となっていた。そして今後もこの傾向は続くものとみて、今回のサービス提供終了を決定した模様だ。そしてKDDIはサービス提供終了の対象となる約146万回線を使用中のユーザーに対しても、光回線を使用した電話サービスや、携帯電話のLTE(次世代高速通信)を使った固定電話への移行を促すとしている。(編集担当:滝川幸平)