次々と発表が行われるため、もう消費者の中には「聞き飽きた」あるいは「聞きなれてしまった」という声もあるかもしれないが、しかしそれでもメーカーによる食品値上げの発表は続いている。現時点でもすでに冷凍食品や麺類、そしてアイスクリーム製品など様々な食品の値上げが各メーカーにより発表されているが、今回新たに日清フーズによりミックス粉、パスタソース、冷凍食品などの値上げが発表された。
12日、日清フーズは家庭用と業務用の天ぷらやお好み焼きに使うミックス粉、パスタソース、冷凍食品の計243品を2015年3月1日出荷分より最大20%値上げするとの発表を行った。
値上げ幅は家庭用のミックス粉が2~4%、パスタソースが5~20%、冷凍食品が6~14%となっている。また日清フーズの主力商品であり「コツのいらないてんぷら粉」(450グラム)については、希望小売価格が274円(税抜き)から282円(税抜き)に値上がりする。また業務用の値上げ幅は、ミックス粉が1~9%、パスタソースが5~10%、冷凍食品が7~14%となっている。
今回の値上げ措置について日清フーズは、原材料価格の高騰や円安影響、また包装資材費、動力燃料費、物流費などの上昇により、企業努力だけでは吸収することができなくなったためとしている。そして日清フーズは今回の値上げとは別に、15年1月に国産パスタを家庭用で値上げ幅5~8%、業務用で9~13%値上げするとしている。
この日清フーズの値上げ発表以外にも、すでに15年2月16日出荷分より家庭用カレールウの値上げを発表していたハウス食品<2810>も同日、新たに15年4月1日出荷分より業務用のルウ製品、フレーク製品の全品、またレトルト製品の一部、香辛料製品の一部を値上げすると発表。値上げ幅は4~26%程度となる。
続々と消費者の元へ届けられる食品値上げの知らせ。はたしていつまでこうした状況は続くのか?こうなると、反対に「値上げしない食品はどれなのか?」ということまでついつい考えてしまう。この冬、消費者の懐に吹き始めた冷たい風は、まだまだ止む気配はなさそうだ。(編集担当:滝川幸平)