消費者の消費マインドが低下し続けている。内閣府は10日に11月の消費動向調査を発表。それによれば、消費者の消費マインドを示す「消費者態度指数」は前月よりも1.2ポイント低い37.7であった。これで4ヶ月連続での低下となった。そしてこの結果を受けて内閣府は、基調判断を「弱含んでいる」から「弱い動きがみられる」に引き下げ、こちらも4ヶ月連続での下方修正となった。こうして4ヶ月連続で下方修正が行われるのは、2004年に毎月調査が行われるようになってから初めてのこととなる。
内閣府が行う消費動向調査は、全国8400世帯を対象に「暮らし向き」「収入の増え方」「雇用環境」「耐久消費財の買い時」などの4項目について、今後半年間で良くなるか悪くなるかを聞き取り調査したもの。今回の調査は11月15日に行われ、回答率は65.6%であった。そして今回の11月の調査結果では「暮らし向き」が前月よりも1.5ポイント低下、「収入の増え方」が0.4ポイント低下、「雇用環境」が1.9ポイント低下、「耐久消費財の買い時判断」が1.1ポイント低下し、4項目すべてが低下。こうして4項目すべてが低下するのは3ヶ月連続であり、また04年の毎月調査開始以来のこととなる。
今回の調査結果は11月15日に行われており、消費税率10%引き上げの先送りが報じられる前であったことや、また冷凍食品などの食品の相次ぐ値上げが発表されたタイミングであったことも影響して、消費者の消費マインドが悪化したものとみられている。
また同日には財務省と内閣府が10~12月期の法人企業景気予測調査を発表。それによれば大企業(全産業)の景況判断指数はプラス5.0であり、前回の7~9月期のプラス11.1から低下したものの、2四半期連続でのプラスとなった。ただし、前回の調査で見込んでいたプラス9.9は下回ることとなった。そして中小企業の景況判断指数は前回とほぼ横ばいのマイナス10.1であり、大企業と中小企業との間で景気の感じ方にかい離がある現実が浮き彫りとなった。(編集担当:滝川幸平)