安倍晋三総理は「経済だけではない。東日本大震災からの復興も、教育の再生についても、外交・安全保障の立て直しも道半ば。しかし、この道しかない。選挙戦を通じて、こう訴えてまいりました」と安倍政権での方策すべてについて選挙期間中、国民に信を問うてきた、と位置付けた発信を始めた。
安倍総理は「丁寧に、真摯にみなさんの声に耳を傾けていきながら政策を遂行していく。と同時に、責任与党として責任を果たすためには、しっかりと決断し、(責任を)果たしていく」としている。
一方、社会民主党は「今回の選挙結果をもって『国民の信任を得た』とする安倍政権の暴走によって、集団的自衛権行使のための安保法制の整備、改憲の発議も視野に入り、不戦を誓った日本国憲法そのものが正念場を迎えかねない」との声明を発表するなど、与党で衆院の3分の2を超える状況に、憲法改正が現実味を帯びてきたことに警戒感を一層強めている。
また「消費税増税と不景気のスパイラルが加速し、国民のいのちと暮らしをこれまで以上に切り捨てる動きが強まりかねない。各種調査で景気回復の実感なし、集団的自衛権反対、原発再稼働反対、TPP参加反対、辺野古新基地建設反対という国民の声が多数で、国論を二分する重要課題が信任されたわけではない」と、安倍総理が「消費税の引き上げ実施の18か月の先延ばしと現在のアベノミクスを継続してよいのか、その判断を仰ぐためのアベノミクス解散」と名付けた通り、審判はアベノミクスへの信を問うものだとの旨を主張。
「現在の政治状況に危機感を持つ多くの人々とともに、国会内外で安倍政権による『国民をないがしろにする政治』に歯止めをかけることに全力を尽くす」と対峙姿勢を鮮明にしている。(編集担当:森高龍二)